冷や汗のち笑顔 決勝打の内藤

西日本スポーツ

 ◆ソフトボール、ジャパンカップ国際女子大会(8月31日・群馬県高崎市)

 高崎市ソフトボール場(宇津木スタジアム)で1次リーグが行われ、日本は米国に2-8で敗れた後、台湾を2-0で破り、通算2勝1敗の2位で9月1日の決勝に進んだ。2大会ぶりの優勝を懸けて、宿敵の米国と再戦する。

 日本は米国戦で、先発の19歳、勝股美咲(ビックカメラ高崎)が3回途中5失点。2番手以降の投手もピリッとしなかった。台湾戦は4回まで両チーム無得点の重苦しいムードが立ちこめる中、7番一塁でスタメン出場した内藤実穂(ビックカメラ高崎)が均衡を破った。

 5回無死二塁で回ってきた右打席。その初球、宇津木麗華監督から「天下一品」と評される得意の送りバントを試みたが、バットに当てることができなかった。「予想していたライズボールではなく、ドロップが来て…」。失敗後、三塁ベースコーチからサインを送る宇津木監督と目が合った。

 「目で怒られていたのが分かって、もう駄目だと」。

 救いはスタートを切っていた二塁走者が、相手守備の乱れもあり、三塁に進塁できたことだった。結果的には無死三塁と好機が拡大。弱気になりかけた気持ちを鼓舞した内藤は続く球を強振。カクテル光線に照らされた飛球はポトリとレフト前に落ちた。「詰まったけれど、何とかつなぐことだけを考えました」。見栄えは悪くても適時打に変わりはなく、先制点が決勝点になった。

 大阪府岸和田市の岸城中時代に佐賀で行われたソフトボールの全国中学校大会に出場。たまたま練習会場で使用したことが縁となり、強豪の佐賀女子高に進学した。

 佐賀で青春時代を過ごしただけに、今夏記録的な大雨に見舞われた“第二の故郷”の冠水被害などに胸を痛めた。加えて、同じ高校の4学年先輩にあたる藤田倭(太陽誘電)が左ふくらはぎ肉離れでジャパンカップの登録メンバーから外れた。「(代表)選考の段階で私が『先輩の分まで』と口にするのは違う気持ちもしますが、先輩の(悔しい)思いはしっかり持っています」。今大会も味方野手のショートバウンドの送球を軽快にさばくなど一塁の堅守は不変だ。

 故郷の大阪から高崎まで応援に駆け付けた両親の前で勝利に貢献。送りバント失敗の冷や汗は試合後、トレードマークの笑顔とともに心地よい汗に変わった。

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