素根が阿部詩と誓った約束 世界柔道で19歳がともに金

西日本スポーツ

 ◆柔道世界選手権(31日・日本武道館)

 女子78キロ超級で福岡県久留米市出身の素根輝(19)=環太平洋大=が決勝で2012年ロンドン五輪金のオルティス(キューバ)を破り、金メダルを獲得した。

 頂上決戦で先に二つ目の指導を受けた。昨秋のグランドスラム大阪大会で敗れたオルティスとの決勝。崖っぷちに立った素根に動揺はなかった。「頭を下げず、攻めるしかない」。延長に入っても圧力をかけ続け、逆に相手から指導3を引き出して初優勝。女子の最重量級では最年少となる19歳53日での頂点に天井を見上げて涙した。

 162センチと小柄で、オルティスら大型選手に奥襟を取られて先に指導を受ける展開が課題だった。鍛えたのは左の釣り手。長身の相手を突き上げて間合いを保つ一方、技をかける際に釣り手が離れて掛け逃げの反則を取られないよう、技をかけ終えても道着をつかむ意識を植え付けた。幼少期から憧れる52キロ級の元世界女王、中村美里(三井住友海上)が、4月の全日本女子選手権で最重量級の相手と互角に組んだ闘いも刺激になった。

 大会前は「納得できるまで追い込みたい」と母校の南筑高(福岡県久留米市)で調整。男子部員と4分間の乱取りを20本以上も行い、体に染みこませた。組み手のパターンも増やし、中学時代から練習相手を務める同校の1学年後輩のディビリアが「先輩の動きが読めなくなった」と驚くほどの進化だった。

 昨年2月のグランドスラム・パリ大会後、同い年の阿部詩(日体大)とエッフェル塔や凱旋(がいせん)門を回った後に「一緒に世界選手権を優勝して東京五輪に出たいね」と誓い合った。海外勢にも結果を残し、朝比奈との代表争いで一歩リード。互いに金メダルを取り、約束に一歩近づいた。(末継智章)

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