ソフトバンク千賀ノーヒッター 育成出身初!!令和初!! タカ76年ぶり別所以来2人目

西日本スポーツ

 ◆ソフトバンク2―0ロッテ(6日・ヤフオクドーム)

 千賀滉大投手(26)が歴史に残る大記録を打ち立てた。令和初で育成ドラフト出身者初のノーヒットノーラン。チームの天敵ロッテを相手に12奪三振。ホークスでは実に76年ぶり、2人目の達成で、福岡移転後では初めての快挙だ。133球で今季2度目の完封を飾ってチームトップの12勝目を挙げたエースの大活躍でタカは5連勝。西武も勝って優勝マジック点灯はまたお預けでも、Vへさらに加速しそうだ。

■史上80人目

 代名詞の“お化けフォーク”で歴史の扉を開いた。2点リードの9回2死一、三塁。千賀は井上を1ボール2ストライクと追い込む。4球目、この試合の133球目は外寄りの137キロ。井上が空振りした瞬間、地鳴りのような大歓声が起こる。球団として76年ぶりのノーヒットノーランだ。

 毎回奪三振での達成は史上初。「ファンの方の声援をため息と悲鳴に変えたら本当にいけないなと。気持ちも入った。熱いファンの前でこういうことができうれしい」。本拠地での大記録。右手をぐっと握って甲斐と抱き合った。満面の笑みで喜びを爆発させた。

 「5回が終わって(スコアボードを)見たら、ゼロだった。残り4回、全力で抑えにいこうと思った」と意識した記録。それでも最後まで球威は衰えなかった。この日最速の159キロは、8回2死からレアードに投じた4球目だ。9回は先頭から2者連続四球。記録どころか一打逆転のピンチにも「一発を打たれたら(ロッテの)3-2。あの場面があったことで(記録を)気にすることなくいけたのがよかった」と冷静に後続を断った。

 育成時代から苦楽をともにした甲斐と屈辱を乗り越えた。8月23日のロッテ戦。0-1で7回を終えた後、甲斐と「先頭を出さずにいこう」と確認しあった。調子は思わしくなく、口調が自然に熱くなった。8回。先頭を歩かせ、井上に2ランを浴びた。

 その後、普段一緒の2人は別行動が増えた。現状打破へ、それぞれが考えるための時間だった。千賀は8月30日の西武戦も敗れ、先発転向後初の3連敗。「勝ちがなく苦しかった」。今回の登板の朝、甲斐からラインが届いた。「おまえのために頑張る。それだけを思ってやる」。千賀は「おまえの気持ちに応えるため頑張る」と返した。思いを一つに臨んだ一戦。今季負け越しが決まっている鬼門のロッテ戦で、因縁の打者に投じたフォークで快挙達成。「いいリードをしてくれたし、ワンバウンドも止めてくれた。本当に感謝したい」。相棒の甲斐に頭を下げた。

■今季12勝目

 開幕戦で自己最速の161キロを記録した今季、エースとしての振る舞いに心を砕く。オフに師事したダルビッシュ(カブス)の影響もあって後輩を食事に誘うようになった。「話すこととかは苦手だったけど、話すこと、聞くことで自分の確認にもなる。そういう立場ですから」。西武との激しい優勝争いが続く中、プレーでも精神面でもけん引する覚悟だ。

 毎回の12K。チームでは2010年の杉内以来となる自身初の200奪三振に達した。「チームが苦しい時、自分が投げる時はしっかり勝てるように」。球史に名を刻んだ男は2年ぶりのリーグVへ全力で腕を振る。 (山田孝人)

 ◆王球団会長(千賀について)「すごいね、やったね。ここのところ自分の役目が果たせていなかったからね。きょうの試合の重みを分かっていただろうし、最高の仕事ができて本人も喜んでいるだろう」

 ◆後藤球団社長兼オーナー代行「すごい潜在能力だ。メジャー関係者も見に来ていたみたいだね。春先に会った時、今年、自分は頑張るだけと言っていた」

 ◆福岡移転後初 千賀が日本プロ野球史上80人目(通算91度目)の無安打無得点試合を達成した。元号が令和になってからは初めて、育成ドラフト出身でも初めてだ。

 12球団では昨年7月27日、中日戦(東京ドーム)の山口俊(巨人)、パ・リーグでは2014年5月2日、ロッテ戦(QVCマリン)での岸孝之(西武)以来。ホークスでは1リーグの南海時代、別所昭(後の毅彦)が1943年5月26日の大和戦(神戸)で達成して以来、76年ぶり2人目。福岡移転後では初めてだ。ホークスは未達成の楽天を除く全球団で最も無安打無得点試合から遠ざかっていた。福岡を本拠地にする球団では、若生忠男(西鉄)の67年9月17日の阪急戦(西宮、ダブルヘッダー第2試合)以来となった。

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