ソフトバンク杉山155キロデビュー いきなり自己最速タイ 193センチドラ2右腕ロッテ斬り1回0封 

西日本スポーツ

 ◆ソフトバンク0―4ロッテ(7日・ヤフオクドーム)

 遅れてきたドラフト2位ルーキーが衝撃デビューだ。杉山のプロ初登板は8回に訪れた。最初に迎えたのは2度の首位打者に輝いた角中。初球に自己最速タイの155キロを投げ込むと、4球目の鋭く落ちる決め球のスライダーで空振り三振を奪う。1イニングで2奪三振、無失点。充実の13球だった。

 緊張とは無縁。「(ドラ1の)甲斐野さんが『157キロを出したら何か買ってくれる』と約束していたので。楽しかったけど、もっと(球速が)出るかなと思っていたのでがっかり」と表情を崩した。

 「70~80点」という自己評価と対照的に、周囲には大きなインパクトを与えた。工藤監督は「球に力があったし、真っすぐでも変化球でも空振りを取れる。いいアピールだった」と高評価。角中には「真っすぐもいいけど、スライダーのキレが良くてビックリした。この先、勝ちパターンに入ってくるかも。相手からすれば厄介な存在」とまで言わしめた。

 1軍デビューまで苦難が続いた。今春のキャンプではA組入りし、米メジャースカウトから高評価を得るなど首脳陣や周囲の期待も高まるばかりだったが、キャンプ終盤に右足首靱帯(じんたい)を痛めて暗転。4月中旬の2軍戦では最速139キロにとどまった。「投げ方を忘れてフォームがめちゃくちゃになった」

 焦りは悪循環を生む。4月末にはオーバーワークの末、右肩を痛めた。毎日痛み止めの注射を打ってもらったが、5月に入ると右腕が上がらなくなった。心がどん底に沈む中、テレビに映るのは甲斐野や泉、奥村といった同期の活躍。「すごいなと思うのと同時に、ものすごく悔しかった」。根っからの負けず嫌いに火が付いた。キャンプ中の投球動画を何度も見返してフォームを固め、練習で筑後を訪れた千賀に助言も仰いだ。7月に実戦復帰。持ち前の球威を必死になって取り戻した。

 レギュラーシーズン最終盤に加わった新たな力。「出遅れた分を取り戻したい」。193センチの長身右腕は悔しさを晴らすべく腕を振り、Vに貢献していく。 (長浜幸治)

父「最高にうれしい」

 静岡市内の自宅でテレビ観戦した杉山の父貴康さんは「ようやくここまではい上がってくれて、最高にうれしい」と1軍デビューを喜んだ。2軍戦の観戦に訪れるたびに「今年中に絶対1軍に上がるから」と口にしていた息子に、父は「昔から弱さを表に出さない子。苦しかっただろうが、これを機にもっと上を目指して」とエールを送った。

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