上原「第一生命なんで1番で代表」 15日運命のMGC

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 マラソンの東京五輪予選会「グランドチャンピオンシップ(MGC)」が15日、東京・明治神宮外苑を発着点とし、五輪本番とほぼ同じ42・195キロのコースで開催される。男女ともに上位2人が代表に内定する今大会で女子は12人が出場。実力は伯仲しており、誰が出場権を取ってもおかしくない中、ともに鹿児島県出身で、これがマラソン3戦目となる上原美幸(第一生命)、一山麻緒(ワコール)がその座を狙う。 (伊藤瀬里加)

 154センチの小さな体を目いっぱい使った大きなストライド、積極的なレース展開…。舞台をトラックからマラソンに変えても、上原のスタイルは変わらない。「理想はぶっちぎりで自分のレースをして、第一生命なんで(社名のように)1番で代表内定できるように」。社会人6年目の23歳は、ちゃめっ気たっぷりに笑った。

 鹿児島・皇徳寺中で陸上を始めたが、「活動しているのか分からないくらい」と言うほどの練習量で無名の存在だった。鹿児島女子高で急成長し、駅伝、トラックでは全国で名をはせた。第一生命入社後の2016年リオデジャネイロ五輪に5000メートルで出場。予選で先頭集団で勝負する思い切った策を取り、日本勢20年ぶりの決勝進出を成し遂げた。

 東京で開催された1991年世界選手権の銀メダリストで、翌年のバルセロナ五輪4位の第一生命、山下佐知子監督が「天才肌なところがあり、直感を持っている」と驚く大器だ。潜在能力の高さはマラソンでも既に証明済み。初めてレースで42・195キロに挑んだ昨秋のベルリンは故障明けで十分な練習を積めないまま2時間25分台をマーク。3月の名古屋は2時間24分台でMGC出場権を獲得した。

 第一生命から五輪に出場したロンドン代表の尾崎好美さん、リオデジャネイロ代表の田中智美と比べても、練習量は7、8割。地道な走り込みが結果に直結するとされるマラソンの“常識”を覆し、山下監督も「新しいパターン」と笑う。ただ、MGCに向けては予定通りにメニューを消化。地力も蓄えてきた。

 トラック出身でスピードには絶対の自信を持つだけに「30~35キロまで余裕を持って集団に付いていけたら、後は自分のもの」。逸材が、東京の主役を目指す。

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