ラグビーW杯日本代表WTB福岡 最後の舞台でエース

西日本スポーツ 大窪 正一

 15人制の代表として最後と決めた晴れ舞台。4年前の前回大会から成長した姿を示す自信は膨らむ。けがや挫折も乗り越えてエースとなったWTB福岡堅樹。もう一つの目標である来夏の東京五輪の7人制を区切りに医師を目指す異色のトライゲッターだ。

 爆発的なスピードを買われ、筑波大2年時に初招集された日本代表。当時、指揮していたエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)には「チーターと勝負しても勝つ」と評されたが、1本走れば数分消えるという体力面が課題だった。

 23歳で初めて臨んだ2015年W杯は日本が唯一敗れたスコットランド戦のみの出場に終わった。「不完全燃焼だった」と生来の前向き人間が味わった挫折感。転機となったのが、翌年に専念したリオデジャネイロ五輪の7人制代表だった。

 15人制と同じ広さのグラウンドを半分以下の人数で駆け回る。「きつくても動き続け、体力がついた」と運動量が飛躍的に向上。課題を克服したことで、プレーの幅が広がった。

 福岡高時代に両膝の靱帯(じんたい)を断裂。「まさか代表でプレーできるとは思わなかった」。第一線での競技を諦めた時期もあったが、前哨戦のパシフィック・ネーションズカップでは3試合連続でトライを決めるなど今や代表に欠かせない存在だ。

 元日本代表の名WTBで日本人初のワールドラグビー殿堂入りをした坂田好弘氏も「相手に触れさせず、抜け切る技術がいい」と別次元の境地に近づいているとみている。選手として脂が乗った時期に迎える2度目のW杯。くしくもグループリーグ最終戦でスコットランドと対戦する。「終わりが見えているから頑張れる。全てを出し切る」と全力疾走で駆け抜ける。 (大窪正一)

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