ラグビーW杯日本代表LOムーア 13人制仕込みの猛タックル 

西日本スポーツ 大窪 正一

 26歳のイケメンロックは千載一遇のチャンスをものにした。宗像サニックスのムーアは、昨年12月にワールドカップ(W杯)日本大会に向けた日本代表第3次候補に選ばれ、約8カ月で桜のジャージーをつかんだ。

 オーストラリア出身。13人制から「より世界に出るチャンスが広がる」と21歳で15人制に転向した。2016年に来日。18年にはスーパーラグビーの日本チーム、サンウルブズに呼ばれ、所属も東芝からサニックスへと移った。

 体はロックとしては大きくない。それを補う最大の持ち味が、13人制仕込みのディフェンス力。激しいタックルだ。昨季までサニックスを率いた日本ラグビー協会の藤井強化委員長も「とにかく真面目。運動量も豊富で80分間、働き続けられる」と高く評価する。

 W杯の前哨戦だったパシフィック・ネーションズカップのフィジー戦で日本代表初キャップ。試合前の君が代斉唱では「歌詞をローマ字にして覚えた。日本代表として戦えるのは名誉」。W杯で優勝2度の母国代表への未練はない。

 昨季サニックスは入れ替え戦の末に残留。「苦しいシーズンだったが仲間に恵まれ、いい経験を積めた。福岡は住み心地がいい。優しい人ばかり」。趣味のサーフィンでは福岡県宗像市のグラウンド近くだけでなく、40キロ以上西の同県糸島市まで出向く。

 サニックスのチームメートに前回15年W杯の南アフリカ戦で決勝トライを決めたWTBヘスケスがいる。そんな華麗な役回りとは違い、ムーアは仕事人に徹する。「ハードタックルにブレークダウン(密集のボール争奪戦)で貢献したい」。歴史的トライを挙げた先輩に負けない活躍を狙う。

 (大窪正一)

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