ラグビーW杯日本代表PR木津 急成長の最年少23歳

西日本スポーツ 松田 達也

パシフィック・ネーションズカップのフィジー戦で相手の突進を阻む木津(右)(撮影・中村太一) 拡大

パシフィック・ネーションズカップのフィジー戦で相手の突進を阻む木津(右)(撮影・中村太一)

 スポットライトの当たらぬ存在から成長を遂げて桜のジャージーを射止めた。プロップの木津悠輔は、アタアタと並ぶチーム最年少として初のワールドカップ(W杯)代表入りを勝ち取った。「選んでいただいてうれしい部分もあるが、まだまだ未熟なところを感じている」。7月のパシフィック・ネーションズカップ(PNC)のフィジー戦、後半途中出場し、代表デビューしたばかりの23歳は、謙虚な姿勢を崩すことはなかった。

 中学時代は剣道に打ち込んだ。ラグビーを始めたのは由布高に進んでから。出身の大分では昨年度まで大分舞鶴高が33大会連続で「花園」に出場中。高校時代は実績もなく、将来は地元で消防士になることを考えていたという。それでもクラブを涙で引退していく先輩の姿やラグビーの魅力にとりつかれ、天理大で続ける道を選んだ。

 大学でナンバー8からプロップへ転向。恵まれた体格と体幹の強さを発揮しながら徐々に頭角を現して昨春、トヨタ自動車へ。さらに才能が開花した。外国人相手にも、当たり負けずに前に出る機動力も評価され、代表候補に。今年に入ってプロップに故障者が相次いだことも追い風になった。日本代表でも「自分の足りないところを感じる日々だった」と言いながら、強化合宿を通じてスクラムの緻密な戦術の習得に取り組み、自信を積み重ねた。その合宿やPNCでのアピールが実り、W杯の枠を手にした。

 一方、現状では層の厚いポジションで定位置をつかむまでには至っていない。「自分の立ち位置は、確立されているわけではない。目の前のプレーに一生懸命に取り組むしかない」。大舞台での出場機会を目指して、開幕までの短い時間でのアピールを狙っている。

 大分の高校出身者では、同じポジションで競い合う具智元もメンバー入りした。W杯の開催地から羽ばたいた逸材は、スクラム最前線で日本の飛躍を支える。 (松田達也)

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