ラグビーW杯日本代表CTB中村 守備陣のまとめ役

西日本スポーツ 松田 達也

 たたき上げの精神で自らの地位を確保した。CTB中村亮土は、守備陣のリーダー的存在として日本代表を支える。「ずっと憧れてきたワールドカップ(W杯)でプレーできる。感謝の気持ちを胸に、大会に臨みたい」。鹿児島市出身の薩摩隼人(はやと)にとって、自身初の大舞台に。

 競技歴は長くない。中学まではサッカーに打ち込んだ。ラグビーを始めた鹿児島実高時代、2、3年で花園に出場したが、まだ無名の存在。「自分はいつも、はい上がろうと必死でやってきた」。帝京大では激しい練習を自ら課し2年でレギュラーに定着。4年では主将として全国大学選手権で5連覇に輝いたチームを先頭で引っ張った。

 帝京大3年で、エディー・ジョーンズ氏が指揮を執っていた日本代表に選出され、4年時に初キャップを獲得。ただ前回2015年のW杯代表メンバーからは漏れた。CTBは競争が激しく、代表定着は簡単ではない。厚い壁を突き破るきっかけはスーパーラグビーの日本チーム、サンウルブズでの活躍だ。2月のワラタス戦で3トライに絡む働きを見せた。コンタクトの強さと堅実な守備で評価を高め、日本代表合宿への招集を勝ち取った。

 フィジカルを含め潜在能力には定評があった。そこに経験が加わり、持ち前の探求心でラグビーに対する理解度も深化。安定したプレーを継続すると178センチ、92キロの体格を生かして屈強な外国人選手も務めるポジションで競争を勝ち抜いた。

 3戦全勝で優勝したパシフィック・ネーションズカップ(PNC)では、連係面などで手応えをつかんだ。「チームとして、試合の中で『ここは大事な場面だ』ということを読めるようになってきた」。全体を見据えた発言には、主力に成長した覚悟もにじむ。

 努力と献身を惜しまない姿勢は、仲間からの信頼も厚い。国を背負って戦うW杯。相手がどこであれ、苦しい時間帯が必ず訪れる。ゴールラインを背負う逆境で、中村が輝きを放つ。 (松田達也)

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