逆転トライ演出の中村 スパイクに刺繍された「R・K・M」

西日本スポーツ

【日本―ロシア】前半、攻め込む中村(撮影・中村太一) 拡大

【日本―ロシア】前半、攻め込む中村(撮影・中村太一)

 晴れの舞台で背番号「12」を背負い、CTB中村が執念を見せて勝利をもぎ取った。「僕の強みであるフィジカルと守備の部分、それに加えて(田村)優さんをサポートできるようなコミュニケーションを取りたい」。試合前の意気込み通り、体を張ったプレーで逆転トライを演出。苦しい展開を打破した。

 5-7で迎えた前半終了間際。敵陣ゴール近くのラインアウトからボールをつないだ。中村はパスを受けると、相手のタックルを受けながら、右手1本でWTB松島にラストパス。そのまま松島が右中間に飛び込んだ。

 前回2015年のW杯初戦、日本が南アフリカから大金星を挙げた試合を、中村は所属先のチームメートとスポーツバーで観戦していた。当時は途中まで代表候補に名を連ねながらも、選考から脱落。「まだかすかに自信というか、自分もここに立てるという思いの中で応援していた」。だが、激闘を目にしてその思いは完全に吹き飛んだ。

 「試合に出ているメンバーを本当に誇りに思えた。このままじゃ駄目だと自分の中での言い訳がなくなった」。この4年間は「目標としては(W杯を)見据えているけど、自分の役割にすべてを注ぐ」と、与えられた機会で全力を尽くしてきた。今季も始動時には主力でなかったものの、サンウルブズで結果を残し、W杯の舞台にたどり着いた。

 家族への思いも抱いて立つ。「自分のためにというより、家族のためにプレーする」。スパイクには自身と妻の恭子さん、娘の美藍(みらん)ちゃんの頭文字を取って「R・K・M」と刺しゅうを入れた。家族の存在も力に変え、懸命に駆け回った。


 

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