ソフトバンク千賀「数字の多さが象徴」自己最悪8敗

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆楽天4-2ソフトバンク(24日・楽天生命パーク宮城)

■今季初中4日 6回2失点

 責任を一人背負い込んだ。千賀が仙台の夜空に視線を向けた。V逸が決まった日に敗戦投手。ふがいなさが思わず口を突いた。

 「今、言っても仕方ないけど、今日で8敗目。その数字の多さが(チームが勝てなかったことを)象徴しているんじゃないか」

 自己最多となるシーズン26試合目の先発。故障者が相次ぐ中で戦列を離れることなく、ローテーションを守り抜いた。今季も13勝を挙げた。2016年から4年連続となる2桁勝利。一方で勝ち星と黒星の差を表す「貯金」は9個、9個、6個ときて、今年は現時点で5個にとどまっている。シーズン8敗目は自己最悪。それが気にくわない。

 悪い夢を見ているかのようだった。6回だ。ウィーラーに投じた、この試合91球目。宝刀のフォークボールが落ちなかった。芯で捉えられた打球は、満員の左翼席に吸い込まれた。取り返しのつかない逆転2ラン。「うまく捉えられたと思う」。およそ300キロ離れた千葉の地では、首位西武が序盤から大量リードを奪っていた。逆転Vが遠のくアーチに敵地のマウンドで立ち尽くすしかなかった。

 シーズンも大詰めに差し掛かるころ、大黒柱の投球でチームを鼓舞した。今月6日のロッテ戦(ヤフオクドーム)で球団76年ぶりの無安打無得点試合を達成すると、続く12日の西武戦(メットライフドーム)では8回1失点の快投で優勝マジック12を点灯させた。

 そんな千賀を試練が襲う。前回19日オリックス戦(ヤフオクドーム)で、打球を右膝付近に受けるアクシデントに見舞われた。患部に力が入らず、走者がいなくてもクイックモーションからの投球を強いられた。そこから中4日での先発。アイシングを続けて細胞の回復を促進する高気圧酸素治療を施した。その間、一度もブルペン投球を行わなかった。結果、しっかりと軸足に体重を乗せて投げられる状態まで戻した。

 高橋礼とともにシーズン初となる千賀の中4日は、逆転Vへの勝負手だった。6回2失点でマウンドを降りた右腕を、工藤監督はこうねぎらった。「痛いとも言わず、しっかり投げてくれました」。エースの称号を得たシーズンだった。その意味を自問自答してきた千賀にとっては結果が全て。決して忘れることができない夜となった。 (鎌田真一郎)

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 甲斐(6回2死一塁でウィーラーに浴びた逆転2ランについて)「もったいなかった。(V逸になり)悔しいです」

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