V呼ぶ11連勝ニール 西武獲った根拠は「しぐさ」

西日本スポーツ

 文字通りV2の使者となった。西武の新外国人ザック・ニール投手(30)だ。リーグ連覇を決めた24日の敵地ロッテ戦は、中5日の先発で6回を3失点にまとめ、昨季のボルシンガー(ロッテ)らに並ぶ外国人最長タイの11連勝。ここまで12勝1敗、一人で貯金11を稼ぎ、米大リーグへ移籍した菊池の穴を感じさせなかった。

 渡辺久信ゼネラルマネジャー(GM)によると、ニールが駐米スカウトの網にかかり、リストアップされたのは昨年の春頃という。目立った経歴はない3Aの投手。ただ「イニング当たりの与四球が群を抜いて少なかったよね」と数字が目を引いた。過去3年の3Aで、ニールの9イニングあたりの四球は約1・1個。通算2勝のメジャーではもっと少なく、約0・7個しかない。

 「やっぱり制球。球を動かして、ボール球を振らせて…去年で言うところのボルシンガーみたいになれるかなってイメージはあった。ボルシンガーみたいなカーブはないけど、ニールにはチェンジアップがある」

 球速はさほどでもない。だから、球を動かしたところで日本の打者に合わせられ、打ち込まれる懸念も、あるにはあった。開幕直後はそれが現実になったが、2軍落ちして、帰ってきたニールは負け知らずの男になった。「真面目なんだよ」とGM。日本人の捕手やスコアラーと綿密に打ち合わせる光景に感心するが、そこには予感めいたものもあった。

 昨夏、渡米してニールを視察した。投球自体はもちろん「絶対に見るよ」と性格、人となりに目を向けていた。「何て言うかさ、マウンドでの姿を見てたら分かるじゃん。キャッチャーから返された球の捕り方とか、打たれた後のしぐさとかさ」。その点、ニールの所作には粗野なところがなく、スマートに映った。

 現役時代も、監督としても見てきた。当地の野球。文化。尊重し、吸収しようとする者が成功を収めてきた。「日本語なんかも聞いてきてさ、覚え立ての言葉をヒーローインタビューで使ってみるようなヤツが、うまくいったりするじゃん」。GM自身、引退後に指導者として学ぶため台湾に身を置いた。自前で家庭教師をつけて言葉も覚えた。だから懸命に適応しようとするニールの姿に、わが意を得たりの思いがあった。

 「単に球が速いヤツならたくさんいるんだ。でも、日本で活躍できるかどうか。考えたときに、クイックができないとか、守備がうまくないとかね、いろいろあるじゃない」。破竹の連勝街道を歩んだニールに「ここまでとは思わなかったけどさ」と笑ったが、そこに根拠がないわけでは、決してなかった。

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