ソフトバンク柳田、下克上へ盗塁解禁 左脚不安なし

西日本スポーツ 長浜 幸治

 足から下克上へ! 福岡ソフトバンクの柳田悠岐外野手(30)が26日、日本一が懸かるポストシーズンに向けて“リミッター”を解除する考えを示した。約4カ月半の戦線離脱を強いられた左膝裏の肉離れは現在、全力疾走ができるまで回復。復帰後ゼロにとどまっている盗塁も仕掛けていく構えだ。首脳陣は強打に加えて“足攻”にも大きな期待を寄せており、昨季のクライマックスシリーズ(CS)MVP男がフルスロットルで打線を引っ張る。

 力強いストライドがよみがえった。全体練習が行われたヤフオクドーム。「きょうはランニングデーなんで」と口にした柳田は左脚を気にするそぶりを見せることなく走り込んだ。「今までずっと走れていなかったし、こういう時にしかできないので。きょう、あすで走り込んで体にキレを戻したい」。シートノックと打撃練習を回避したのは手術歴のある右肘に25日、痛み止めの注射を打ったため。下半身は全快&全開だ。

 左膝裏を痛めて戦列を離れた間、走ることに関しては慎重を期してきた。8月下旬に1軍復帰した際も7、8割の力でしか走れなかった。再発を危惧してのセーブ。抱えていた一抹の不安は、右中間への当たりで今季初の三塁打をマークした22日のオリックス戦の“激走”でぬぐえたようだ。

 2度の年間30個以上を含む通算143盗塁をマークしている柳田の足が復活すれば、得点力アップへの大きな武器になる。工藤監督は柳田の患部の状態について「ほぼほぼ全快に近いところまでいっている」と説明。その上で「走塁で問題がなくなれば、足もあるし、当然盗塁もできる。より大きな試合でも作戦の中に入れられることは非常に大きい」と続けた。1軍復帰後はまだ一度も試みていない盗塁も解禁となる方向だ。

 一方、右肘の状態について森ヘッドコーチは「少し痛みはあるようだけれど、投げられるし、問題はない」と強調した。レギュラーシーズンを締めくくる28日からのオリックス2連戦(京セラドーム大阪)は中堅手ではなくDHでの出場が濃厚。万全の状態でポストシーズンの舞台に立たせるための起用で「CSでは大いに暴れてもらいたいし、盗塁を5個くらい決めてもらいたい。こちらも遠慮なくサインを出す」と言い切った。

 1軍復帰後の27試合は打率2割5分5厘、3本塁打と本来の力からすれば物足りない。それでも4番に座った、ここ3試合で11打数6安打の打率5割4分5厘と復調傾向だ。バットに比例して足の状態も右肩上がり。悔しさを晴らす短期決戦へ、柳田の心技体が整いつつある。 (長浜幸治)

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