流、緩急自在 アイルランド防御揺さぶり

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 2試合連続で先発出場した熊本・荒尾(現岱志)高出身のSH流が、時に速く、時に相手をじらすように試合のテンポを操りながら、勝利の流れをつくっていった。「僕たちはお互いを信じてやってきた。日本中を盛り上げられてよかった」と勝利の余韻に浸った。

 アクシデントにも動じない。WTBトゥポウの負傷で試合直前にバックスの布陣が変わった。「全員がこの試合に向けて準備してきた」。守勢に回った序盤は積極的にタッチキックで流れを切っていった。徐々に日本ペースになった中盤以降は速いテンポでパスをさばきつつ、相手の裏にもキック。時には自らサイドを突くなど、多彩な攻撃でアイルランドのディフェンスラインを崩した。

 試合前の宿舎、ジョセフ・ヘッドコーチが選手へ激励のメッセージを送った。「誰も日本が勝つことを信じていない。信じられるのは自分たちだけ。自分たちがやってきたことを信じるだけだ」-。試合前の熱い言葉。「個人的には、ジェイミーのプレゼンテーションで一番ぐっときた」

 流にとって、アイルランドは因縁の相手だ。代表に初選出された2017年の2連戦。今回と同じ静岡スタジアムでの初戦は後半途中から出場してトライも挙げた。2試合目は先発を勝ち取ったが、ゴール前でミスするなど相手の圧力に屈した。あれから2年。進化した姿で日本を引っ張ったが、浮かれるつもりはない。「次に勝たないと、この勝利の価値がない。明日になれば反省と(次のサモア戦の)対策を始め、いい準備に取りかかりたい」。8強入りをつかみ、さらに進化を目指す。 (伊藤瀬里加)

PR

PR

注目のテーマ