工藤監督の采配的中!逆王手弾の福田に球団社長「うちに必要」

西日本スポーツ 倉成 孝史

ソロを放った福田(37)を迎える工藤監督(撮影・大月崇綱) 拡大

ソロを放った福田(37)を迎える工藤監督(撮影・大月崇綱)

ホークスの打線組み替え パ・リーグ クライマックスシリーズ

 ◆パ・リーグCSファーストステージ第2戦 ソフトバンク6-4楽天(6日・ヤフオクドーム)

 負ければ終戦の窮地で、工藤公康監督(56)の選手起用が当たった。5日まで全試合に先発した松田宣浩内野手(36)をベンチスタートさせ、左打者の福田秀平外野手(30)をスタメンへ。福田は決勝アーチを放ち、打順を変えた中軸も躍動し、逆転勝ちで「逆王手」だ。きょう7日に引き分け以上なら、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)を突破。3年連続日本一への夢をつなげ!

■左打者増やし対策

 指揮官が下した苦渋の決断を、美しい放物線が歓喜に結びつけた。2点リードを追いつかれた直後の4回。先頭の福田が追い込まれてから美馬の5球目のフォークを思い切り振り抜いた。「今年一番の当たりでした」。勢いよく飛び出した打球は右翼席中段に着弾。西武の待つファイナルS進出へ逆王手をかける値千金の決勝アーチとなった。

 強い重圧に打ち勝ち、期待に応えた。この日の球場入り後「6番右翼」での先発出場を告げられた。今季のスタメン出場は36試合。代わりにベンチスタートとなったのは、今季チームで唯一全試合出場を果たした松田宣だった。ただでさえ負ければ終戦という極限の状況で、主力の代役を託され、福田は「正直、プレッシャーを感じていた」。だが控え選手として常にチャンスに飢えてきた男は「誰かの代わりとかではなく、出た試合で結果を出す。首脳陣の期待に応えたかった」と、強烈な鼻息の荒さで重圧を振り払った。

 値千金の一発を「追いつかれた後で非常に大きいホームランだった」と誰よりも喜んだのは、もちろん工藤監督だ。試合前に松田宣を呼び出して直接スタメン落ちを通達。「負けたら終わり。悔いのないようにやりたいという思いもあったが、レギュラーでやってきた松田君のことを考えれば、すごく自分の中でも考えた」。簡単な決断ではなかった。

■替えた中軸5打点

 今季の松田宣は主力に故障者が相次ぐ中、試合に出続け、チームを支えた。ただ、この日の相手先発は今季3勝を献上し、対戦防御率1・97に抑えられた美馬。難敵の唯一の「風穴」は、今季の被打率が右打者の2割2分6厘に対し、左打者には3割3厘というデータ。本当に負けられない一戦で、工藤監督はチームが最も勝利へ近づくオーダーを選択し、情を排した。

 上位打線に左打者を並べた上で、指揮官はクリーンアップも初戦から変更した。3番に入った柳田は、初回の同点弾を含む猛打賞。4番のデスパイネも3回に2ランを放つなど3安打だ。窮地でふるった指揮官のタクトがさえ、星を五分に戻した。「明日(7日)は明日のベストを探す。負けられない試合が続くんで、とにかく自分たちの思うベストをみんなで決めて試合に臨みたい」。3年連続日本一への挑戦を、ここで終えるわけにはいかない。 (倉成孝史)

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 後藤芳光球団社長兼オーナー代行「(福田の)起用が当たったね。短期決戦だし大胆な起用もできる。監督の采配が楽しみだ。(福田は)交流戦の優勝にも貢献した。うちにとっては必要な選手です」

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