ムーア8強へ鬼神タックル 親友トゥポウとの「福岡の絆」

西日本スポーツ 大窪 正一

ジェームス・ムーア選手 拡大

ジェームス・ムーア選手

ウィリアム・トゥポウ選手

 ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で開幕3連勝を飾り、史上初の8強入りに前進した日本代表。躍進の原動力の一人がトップリーグ(TL)の宗像サニックス(福岡県宗像市)に所属するロックのジェームス・ムーア(26)だ。3試合連続で先発出場し、鬼神のごとくタックルを見舞い続けている。

 2016年に来日したムーアは身長195センチ。2メートル級が世界標準のロックの中で大きい部類ではない。それを補う最大の持ち味が豊富な運動量に裏打ちされたディフェンス力だ。世界を驚かせたアイルランド戦ではチームトップのタックル数を記録。5日のサモア戦も世界屈指のパワー軍団の突進を止め続けた。

 今回の代表で九州のチームに所属する選手は2人。もう1人がムーアの親友である今季TL下部リーグのコカ・コーラ(福岡市)所属のウィリアム・トゥポウ(29)だ。ロシアとの開幕戦はともに先発出場したが、トゥポウはアイルランド戦直前に左太ももを痛めた影響で2試合連続でメンバー外となっている。

 オーストラリア出身のムーアは同国のブリスベンステート高出身。ニュージーランド生まれで、2歳でオーストラリアに移ったトゥポウは高校の先輩。日本代表として初出場した7月のフィジー戦前、トゥポウがジャージーを手渡して祝福するなど、福岡ではライバルチームの2人だが、代表では練習外でも常に行動を共にする。「互いが育った場所が3キロしか離れていない。そんな仲間と日本で過ごせるのは素晴らしい。お互いの問題を理解し合える存在」とムーア。

 ともに福岡への愛着も強い。サーフィンが趣味のムーアは宗像市のチーム練習場近くの海がお気に入り。朝、波に乗ってから練習する日もあるほどだ。トゥポウはプロ野球ソフトバンクの大ファン。今季ヤフオクドームで9試合も観戦するなど、福岡の魅力や素晴らしさを語り合うこともあった。

 TLでは福岡勢は振るわないが2人は代表で存在感を示し、W杯後も福岡から旋風を巻き起こそうと誓い合う。13日のスコットランド戦や、勝ち進めば決勝トーナメントもあり、回復中のトゥポウが復帰の可能性は十分にある。ムーアは再びの「共演」のためにも、福岡のためにも、タックルでフル回転していく。 (大窪正一)

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