日替わりヒーロー生まれるソフトバンク 牧原、眠れない日々から爆発

西日本スポーツ 山田 孝人

4回1死二塁、右中間に2ランを放ち駆けだす牧原(撮影・大泉謙也) 拡大

4回1死二塁、右中間に2ランを放ち駆けだす牧原(撮影・大泉謙也)

4回1死二塁、右中間に2ランを放つ牧原 1回無死、右前打を放つ牧原 ホークスのファイナルS打順変更

 ◆パ・リーグCSファイナルステージ第3戦 西武0-7ソフトバンク(11日・メットライフドーム)

 日替わりでヒーローが生まれる今CSの工藤ホークス。日本シリーズに王手をかけた第3戦は、2試合連続で1番に入った牧原だった、初回に十亀のスライダーを右前へ運ぶと、今宮の犠打で二進し、2死後に中村晃の中前打で生還。3試合連続の先制点を呼んだ。

 「大事な試合。1番打者として、何とか塁に出ようと。塁に出れば初回にずっと点が入っていたので。レギュラーシーズンより『何としても出塁してやろう』という気持ちだった」。そう胸を張った育成ドラフト出身9年目の26歳は、その後も十亀を打ち込んだ。

 2回に2点二塁打。4回は変化球を右中間席に運び、自身のCS初アーチとなる2ランだ。この時点でサイクル安打に王手をかける1試合3安打。「本塁打は芯で完璧に打てた。サイクル? 勝つことだけを考えていた」。1試合4打点はプロ初の大活躍だった。

■初舞台に強い思い

 誰よりもCSに対する思いは強い。昨季は夏場に定位置をつかみ打率も3割を超えたが、最終盤に右足首を負傷。ポストシーズンを棒に振った。「充実感よりも緊張感が大きい。初めての経験。とにかく自分のプレーをする」。宣言通りの躍動で白星に導いた。

 今季は6月に不振で2軍落ちも経験した。昨季の成績のギャップに悩み、食事がのどを通らないこともあった。体重が10キロ近く落ち、眠れない日々が続いた。悪循環でコンディションも崩れた。「このまま、1軍に戻れないかも」。そう思ったこともあった。

 それでも「今のベストを尽くすしかない」と切り替え、レギュラーシーズンは自己最多の114試合に出場。打率2割4分2厘にとどまったが、故障者続出の中で捕手もできるユーティリティーとして、ファーストS前の練習では第3捕手としての出番にも備えた。

 育成ドラフト同期の千賀を援護した牧原は「千賀が投げ、拓也が捕って、僕が打つのはうれしいこと。シーズン中はあまりなかったから」と照れ笑いした。14安打の打線は、楽天とのファーストS第2戦で達成したCS史上初の毎回安打を再び達成。この勢いは止まりそうにない。 (山田孝人)

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