ソフトバンク工藤監督「スイープ下克上」で決める パ史上初

西日本スポーツ 倉成 孝史

投手練習の途中、遠くを見やる工藤監督(撮影・軸丸雅訓) 拡大

投手練習の途中、遠くを見やる工藤監督(撮影・軸丸雅訓)

工藤監督らが見守るなか、練習に汗を流す投手陣(撮影・軸丸雅訓) 台風19号接近に備え、グッズショップ前に積まれた土のう 現制度CSファイナルS初戦から3連勝のチーム

 今日決める2年連続下克上! 福岡ソフトバンクの工藤公康監督(56)が、4連勝でのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)突破を誓った。初戦からここまで、リーグ王者の西武に対して投打で圧倒し3連勝。第4戦が予定されていた12日は台風19号の影響で中止・順延となったが、勢いを止めることなくスイープで13日にも3年連続日本シリーズ進出を決める。

■4投手のみ練習

 初戦から3連勝という圧倒的優位な立場にあっても、工藤監督の表情が緩むことはなかった。台風19号が迫る中、12日の午前10時からメットライフドームで行われた投手練習は緊張感に包まれた。前日11日の試合前段階では全体練習を行う予定もあったが、球場関係者の安全や首都圏のほとんどの鉄道が計画運休を実施することもあり、球場の稼働時間を極力短くできるよう練習は投手陣4人だけの参加となった。

 工藤監督と投手陣らが球場に到着後、埼玉県所沢市からの避難情報を配信する緊急速報アラームが、報道陣らの携帯電話から一斉に鳴り響いた。緊迫した空気の中、投手陣は約1時間半の練習。その間もメットライフドームの屋根を強い雨が打ちつけていた。「(報道陣の)みなさんも(球場からの)帰りは気をつけてくださいね」。指揮官は午後から夜にかけてさらに強まることが予報されていた風雨を心配し、帰りの車に乗り込んだ。

 過去最大級ともいわれる台風による災害を心配しながらも、チームを預かるものとして、やるべきことに集中するしかない。「台風がひどくなる前に練習できるのであれば投手も投げたいということだったので。練習できて良かった」。13日に先発予定のバンデンハークらの動きを見守ると、指揮官は「そういうふうには思いますけど、とにかく無心で明日の試合をやることが大事。とにかく全力を尽くしてやる」と、4連勝での一気の日本シリーズ進出を誓った。

 リーグ王者西武を投打に圧倒する内容でここまで3連勝しながら、台風による順延で水を差されたという見方もあるが、工藤監督は「僕としてはポジティブな要素が強いと思ってます」と強調する。11日にエース千賀が8回無失点と好投し12日は試合が行われなかったことで、レギュラーシーズンからフル回転が続く甲斐野、モイネロら自慢のリリーフ陣は2日間の“休養”。「1日空いただけでも良かったけど2日空けばよりコンディショニングは良くなる」と、13日は総力戦で西武打線を抑えにかかる構えだ。

 打線も3試合連続で初回に先制し、初戦からの得点は8、8、7と、強力西武打線のお株を奪っているだけに、指揮官の自信も増す。「みんなが初回から集中して、しっかり点を取るんだという気持ちで、投手に早く対応してくれていることが好結果につながっている」。レギュラーシーズンの悔しさを晴らすため、必ず4連勝のスイープで3年連続の日本シリーズ進出を決める。 (倉成孝史)

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14年阪神だけ

 リーグ2位のソフトバンクはCSファイナルSで、リーグ1位の西武に3連勝して、日本シリーズ進出にあと1勝としている。優勝チームに1勝のアドバンテージが与えられての4戦先勝という現方式になった2008年以降で、リーグ2位以下のチームが無傷の4連勝で日本シリーズ進出を決めたのは14年の阪神だけ。ソフトバンクが4連勝するとパ・リーグでは初めてになる。

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