藤井強化委員長「その次も狙う」 ジョセフHCの精神的支柱

西日本スポーツ 大窪 正一

 ◆ラグビーワールドカップ(W杯)1次リーグA組 日本28―21スコットランド(13日・日産スタジアム)

 アイルランドに続き、スコットランドも撃破した。歓喜の日本代表を率いたジョセフHC。その精神的支柱となったのが現役時代から20年以上の交流がある日本ラグビー協会の藤井雄一郎強化委員長(50)だ。

 西日本社会人の下部リーグ時代のサニックス(現宗像サニックス)で1999年から2シーズン共にプレーした。FWとバックスながら「不思議とウマが合った」と藤井強化委員長。ジョセフHCがサンウルブズの指揮も執った昨季は、ゼネラルマネジャーとしてスタッフ入りした。昨季限りでトップリーグ(TL)の宗像サニックスの監督を退任し、代表でもサポートしてきた。

 元ニュージーランド代表のジョセフHCと選手をつなぐのが藤井強化委員長の役割の一つだ。時には不満のある選手を食事に連れ出してジョセフHCの真意を説明。選手側の意見もジョセフHCに伝えた。今大会のアイルランド戦前、リーチ・マイケル主将の起用法の意見を求められて「先発外しと切り札起用」を進言。金星につながった。

 苦労人だからこそ心の機微が分かる。奈良県出身。天理高、名城大でプレー後、一度は名古屋市の一般企業に就職した。その後、当時西日本社会人リーグのニコニコドー(熊本)の入部面接の機会を得ると退路を断つ。「会社を辞めて車に家財道具を詰め込んで熊本に向かった。『帰る所がないから入れてくれ』と頭を下げた」。生鮮食品担当として馬刺しをさばき、ラグビー部では主将も務めた。廃部後に誘われたサニックスで出会ったのが、まだ現役だったジョセフHCだ。

 現職に就いてから福岡県宗像市の自宅に戻る時間はほとんどない。多くの犠牲を払い、チーム強化に尽くした。「目標のベスト8はつかんだが、その次(4強)も狙う」。二人三脚の挑戦はさらに続く。 (大窪正一)

PR

ラグビー アクセスランキング

PR

注目のテーマ