CS勝率7割超「バカになって」工藤監督の鬼采配史

西日本スポーツ

 レギュラーシーズン2位のソフトバンクが、3年連続となる日本シリーズ進出を決めた。

 リーグ連覇した西武を、2年続けてクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(S)で撃破。特に今季は第1戦から4連勝と王者をスイープして「下克上」を果たした。工藤監督は「苦しい決断もしなきゃいけなかったし、勝つために何を選択すればいいかは、迷いなくやってきた」と振り返った。その用兵、采配は今CSを通じて驚異的なキレを見せ、ことごとく的中した。

 楽天とのファーストS第1戦で敗れて後がなくなると、第2戦で不調の松田宣をスタメンから外し、代わりに起用した福田が決勝弾。第3戦には中村晃を外した布陣で臨み、内川の2打点と小刻みな継投で突破した。

 西武とのファイナルSは第1戦で一転、松田宣を5番でスタメン復帰させ4打点。ファーストSで2本塁打のCS男・内川にポストシーズンで初めての代打を送り、その代打・長谷川勇が同点打を放った。第2戦で、今度は中村晃を5番で先発に戻し3打点。福田を再び控えに回すなど連日の打線改造で連勝した。

 第3戦では1番牧原が4打点。ファーストSでは明石との併用で出場1試合だったが、ファイナルSでは全試合で先発させた。台風の影響による中止を挟んだ第4戦では、今宮がプレーオフ・CS新記録の1試合3発など5打数5安打6打点と爆発。ファーストSで一時下位に下げていたが、ファイナルSでは2番に固定していた。

 就任後のCS通算30試合で22勝8敗、勝率は実に7割3分3厘。1年目でリーグ優勝した2015年に「全勝」を宣言してロッテとのファイナルSに臨み、有言実行の3連勝で突破して以来、短期決戦では鬼気迫る采配が目立つ。

 17年、楽天とのファイナルSでは第1戦から2連敗。第3戦では上林に代え、レギュラーシーズン先発1試合の城所を2番に抜てきし、4番内川、6番松田を除く打順とメンバーを組み替えた。

 試合前には就任後初めて自ら円陣で声を出し「今日からバカになって盛り上げていこう!」などとゲキを飛ばした。城所は犠打と2二塁打に好守で応え、3番から7番に下げた中村晃が決勝弾を放った。

 第4戦にも勝って王手をかけると、第5戦では故障離脱中だった柳田を、みやざきフェニックス・リーグでの実戦をへずに復帰させて1番起用。そこで2安打を放った。07年からのCSでファイナルS初戦黒星チームの突破率は0%だったが、前例を覆した。

 18年は日本ハムとのファーストSを2勝1敗で突破。第3戦で本塁打を放っていた明石を、西武とのファイナルS第1戦ではベンチに置き、左腕の菊池対策で川島を1番起用した。逆転打など3安打と奏功したほか、同Sから戦列復帰させた内川も代打で起用し、安打につながった。

 第2戦で敗れると、第3戦では不振の松田宣をスタメンから外した布陣を敷き、先発全員の16安打15得点で圧勝。ここから一気の3連勝で、球団では初めて2位以下からCS突破を果たした。

 この年の日本シリーズでは、第5戦で内川にソフトバンク移籍後初の送りバントを指示。勝負に徹して王手をかけ、続く第6戦で2年連続の日本一を成し遂げている。日本シリーズは通算17試合で12勝4敗1分け、勝率はCS通算より高い7割5分。19年ぶりの顔合わせとなった巨人とのシリーズで、どんな一手を繰り出すか。

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