村上博G1 3度目V 寛仁親王牌 【前橋】

西日本スポーツ

 前橋競輪(群馬県前橋市)のG1「第28回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」(優勝賞金2940万円)は最終日の15日、第12Rで決勝戦があり、村上博幸(40)=京都・86期・SS=が、打鐘前からカマシて先行した三谷竜生をゴール前で逆転。大会初Vを決めた。2着は逃げ粘った三谷、3着には三谷にカマされて3番手の清水裕友が入った。村上のG1タイトル(4日間以上)奪取は2014年の全日本選抜(高松)以来、5年ぶり3度目。4日間の車券売上額は67億7167万(目標80億)。台風19号の影響で日程が1日順延。決勝戦が平日になったことで振るわなかった。

■ヒーロー

 村上博幸はゴールした次の瞬間、素早く右の拳を突き上げた。7月、別府でのG2サマーナイトFを制したときは小差のVで「手を上げることはできなかった」と苦笑いだったが、「今回は久々にゴールした瞬間に確信を持てた」。マークした三谷竜生を2着に残しながら、きっちりと差し切った。まずは「竜生がひるまずに主導権を取ってくれた」と先行勝負に出た近畿の後輩に感謝した。

 苦しんだ時間が長かった分、「G1を取れることはもうないと思っていた。今はうれしいのひと言」と不惑を迎えた男が素直に喜んだ。28歳でG2、30歳でG1、31歳でGPを制したが、2014年2月、34歳での全日本選抜を最後にG1優勝から遠ざかった。度重なるケガにも悩まされ、15年末から3年間は、SSから陥落してS1。その間に、新田祐大、脇本雄太ら自転車競技ナショナルチーム勢が競輪界を席巻。ベテランに近づいた村上の影は薄くなった。

 だが、そこで終わらなかった。「脚力的に衰えを感じていた。若い頃は暴飲暴食も多かったが、今は全ての面で競輪のためにやっている。栄養面も家族がサポートしてくれた」と、昨年末は4年ぶりにGPの舞台に復帰。サマーナイトで5年5カ月ぶりにビッグレースを優勝すると、その3カ月後に3度目のG1制覇。「練習はうそをつかない。決勝では、自分のやってきたことを完璧に出せた」と自己分析するなど、完全に勢いを取り戻した。

 賞金ランク9位とギリギリの位置で今大会を迎えたが、終わってみればタイトル獲得者として年末のGPに出場する。「年を重ねて肉体的に落ちたが、精神的に上がっている」と自信も復活。GPでは脇本の番手になる可能性もある。経験値をまたひとつ上げた村上が、9年ぶりの賞金王を目指す。 (野口雅洋)

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