ジョセフHCは「ジャイアン」 チームメートが語った現役時代

西日本スポーツ 山本 泰明

 ラグビーワールドカップ(W杯)で日本が初めて8強入りした。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)は現役時代に福岡でもプレー。日本の文化や環境を知る経験も生かしながら、外国人も多く在籍するチームをまとめて快挙を達成した。福岡時代のチームメートは「ジャイアン」の成長を喜び、さらなる快進撃を期待した。

 福岡県宗像市に拠点を置くサニックス(現・宗像サニックス)にジョセフHCが加入したのは1995年。同年W杯で準優勝したニュージーランドのメンバーが立ち上げ間もない異国のチームに来たことは、日体大から入団したばかりの松園正隆さん(45)にとっても驚きだったが、ジョセフHCは上から目線とは正反対のフランクさで接してくれたという。

 「俺が俺が、というタイプではない。こっちが話しかけにくそうにしていたら、自分の方から積極的に話しかけてきてくれた」。すしや焼き鳥をこよなく愛する心優しきラガーマン。ただ、グラウンドに立つと“王国”の代表らしさが顔を出した。「いい意味でわがままというか。本人の性格もあるんでしょうが、勝つために本当に細かく考えて指摘してくれた」

 チームを強くするために自らの意見を押し通す心(しん)の強さと、休日には母国の料理で仲間をもてなす気遣い。松園さんはそんなジョセフHCの姿を「ガキ大将ですね。『ドラえもん』で言うところのジャイアンみたいな」と懐かしむ。だから、日本のHCに就任した際も「日本にとって妥当な選択」と素直に受け止められたという。

 2015年のW杯後、家族で日本を訪れたジョセフHCとの会話が今でも胸に残っている。「4年後は日本(大会)。ニュージーランドのコーチとして来るんだろう」「まさか。家族で観戦に来るよ」。当時は予想もしなかった立場で列島を沸かせる友。激闘を終えて再会する日を松園さんは楽しみに待ちわびている。 (山本泰明)

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