柔道永瀬が歩む「ビクトリーロード」 ラグビー福岡は筑波大の同級生

西日本スポーツ

 柔道の東京五輪代表争いが熱を帯びている。早ければ11月のグランドスラム(GS)大阪大会で代表が内定する階級もある中、混戦の様相を呈しているのが男子81キロ級だ。2016年リオデジャネイロ五輪銅メダルの永瀬貴規(旭化成)は現在、大けがを乗り越えて国際大会3連勝中。同級生が活躍したラグビー日本代表の躍進も刺激に2度目の大舞台へ猛チャージをかける。

 10月17日、GSブラジリア大会で優勝した永瀬が羽田空港に降り立った。当初の帰国予定は11日だったが、大型の台風19号の影響で6日も遅れた。さすがに疲労は隠せない様子ながら、あくまでも前向きだ。「また世界を狙える位置にきていると思うと同時に、ここから厳しい戦いが続いていく。また強くならないといけない」と力を込めた。

 苦難続きだった。15年の世界選手権を制し、翌年のリオ五輪で銅メダル。東京五輪での金メダル獲得へ視界が開けたかに見えたが、17年の世界選手権で右膝を負傷し手術を受けた。昨夏に実戦復帰したものの、11月の講道館杯で初戦敗退。東京五輪が遠のいた。

 それでも必死で立て直し、今年は4月の全日本選抜体重別選手権で優勝。少しずつ本来の姿を取り戻しつつある。自身が不在の間に台頭した藤原崇太郎(日体大)は今年の世界選手権で初戦敗退しており、一時は閉ざされかけた五輪への道が明るくなってきた。

 希望を抱く永瀬に勇気を与えているのはラグビー界の快挙だ。日本開催のワールドカップ(W杯)で史上初めて8強入りした日本代表のエース、WTB福岡堅樹(パナソニック)は筑波大の同級生だ。自身と同じくリオ五輪に7人制の代表として出場した福岡と親交があるわけではないが、日本代表の結果は遠征先で常にチェックしていたという。「刺激にはなるし、同じ日本人として頑張らないといけない」と列島を熱狂させたその戦いぶりに奮い立たされた。

 崖っぷちからこじ開けた2度目の五輪への道。「目の前の大会をしっかり勝ち取って、その先に五輪はあると思っている。もちろん五輪を意識しつつも、まずは目の前の大会一つ一つを大切に、確実にものにしていく。次の大会に向けてしっかり準備していきたい」。日本代表が歩んだ「ビクトリーロード」も胸に刻み、大きな目標に向かってトライする。(伊藤瀬里加)

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