ソフトバンク工藤監督 神采配で「スイープ日本一」王手

西日本スポーツ 倉成 孝史

 ◆SMBC日本シリーズ2019第3戦 巨人2-6ソフトバンク(22日・東京ドーム)

 パ・リーグ2位から勝ち上がった福岡ソフトバンクが、破竹の3連勝で球団初の3年連続日本一に王手をかけた。DH制を採用しない東京ドームで、工藤公康監督(56)の「超攻撃的オーダー」が的中。左翼で先発した4番デスパイネが3打点、右翼で先発した5番グラシアルも同点ソロと大活躍。一挙4点の4回は代打長谷川勇が決勝犠飛と「神采配」も健在だ。これでポストシーズンは9連勝。きょう23日の第4戦に勝てば、前身の南海時代に同じ巨人を相手に記録した1959年以来、球団60年ぶりの「スイープ日本一」が決まる。

■グラ10試合連続安打

 無傷での頂点がはっきりと見えた。快勝後の敵地でのお立ち台。普段は慎重に言葉を選ぶ工藤監督が「ここまで来たかなというのは、確かにあります」と力強く言い切った。セ界王者の巨人に破竹の3連勝。球団初となる3年連続日本一に最短で王手をかけた。

 クライマックスシリーズ(CS)から続く「神采配」がさえ渡った。DH制が採用されない東京ドームでの第3戦。本拠地福岡での2試合は「4番DH」だったデスパイネの起用法に大きな注目が集まった中、指揮官が選択したのは超攻撃的オーダーだった。

 4番のデスパイネを左翼、5番のグラシアルを右翼でそれぞれ先発起用。「『攻めていって先制点を』という思いがあった」。2連勝スタートで優位に立ったのは確かだったが、敵地でも守りに入らずに攻めた。その思いに、頼れる「キューバコンビ」も応えた。

 初回に亀井のソロで先制されたが、直後の2回にグラシアルが新人高橋のスライダーをバックスクリーンに突き刺した。本人も「大きな本塁打だった」という同点の2号ソロ、工藤監督も「本当に大きかった」とうなずく一発は、敵地の雰囲気にのまれかけていたチームをよみがえらせた。

 CSファーストS第1戦から10戦連続安打のグラシアルに、デスパイネも負けない。同点の3回に高橋のスライダーを中前に運ぶ勝ち越し打。今シリーズ8打席目での初安打に続き、一挙4点の4回には2打席連続タイムリーとなる2点打を左前へはじき返した。

 本拠地福岡で無安打だった4番打者は「何とか3、4戦目でと思っていた」と笑った。今季レギュラーシーズンのスタメン左翼は10試合だけだったが、大一番での「超攻撃的オーダー」で2安打3打点。4番の仕事をきっちり果たした。

■代打長谷川勇V犠飛

 工藤監督は徹底的に攻めの用兵を貫いた。同点の4回は高卒ルーキー戸郷を攻めて1死満塁とすると、1番川島の代打に長谷川勇を起用。「経験豊富な打者。球種を選んで外野まで運んでくれると思っていた」との狙い通り、ベテランが決勝の左犠飛を放った。

 前身の南海時代に同じ巨人を相手に4連勝を飾った1959年以来、球団2度目の「スイープ日本一」に王手をかけた。「何が起こるのか分からないのが日本シリーズ。僕らはこの試合が終われば、明日の試合。みんなで全力で戦う」。工藤監督はかぶとの緒を締め直した。きょう23日の第4戦も制し、敵地東京ドームで舞う。 (倉成孝史)

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