ソフトバンク石川 シリーズ男の面目躍如 2回完全投球で3勝目

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆SMBC日本シリーズ2019第3戦 巨人2-6ソフトバンク(22日・東京ドーム)

 試合の空気をピリッと引き締めたのは、石川だった。4点リードの5回から2番手でマウンドに上がると、持ち味を発揮。2本塁打を放っていた亀井にも「意識することはなかった」と過剰な警戒はない。粘られながらも8球目の内角スライダーで詰まらせ三邪飛に打ち取ると、ここで一気にテンポアップ。今シリーズ1安打の坂本勇、無安打の丸にも考える間を与えず封じ込め、この試合、両チーム初めての三者凡退に仕留めた。

 「ブルペンでは全然良くなくて、足が震えていたけど、投げているうちに気にならなくなった。東京ドームは独特のアウェー感があるけど『これこれ』という感じで投げられた」

 6回も打者3人をわずか8球で料理し、2回を完全投球で反撃の糸口すらつかませない。2017年のDeNAとの日本シリーズで2勝を挙げた右腕に、大舞台での2年ぶり白星が舞い込んだ。

 昨季は先発と中継ぎでフル回転しチームトップタイの13勝を挙げたが、昨年の日本シリーズ中に痛めた右肘の影響もあり、今季のレギュラーシーズンの登板はわずか2試合。その間に台頭した高橋礼に、狙っていた球団初の「スピードアップ賞(投手部門は無走者時の平均投球間隔)」をさらわれた。それでも譲れない思いがある。「礼は10秒だったけど、僕は(去年)9秒台前半だったので、まだ負けたとは思っていません」

■憧れは元G上原氏

 持ち味のテンポの良さは、思い返せば憧れの投手の影響がある。日米通算で100勝、100ホールド、100セーブを達成した元巨人の上原氏だ。「どのポジションでも投げて、テンポが良くて格好良かった」。総合工科高野球部のスローガンも、流行語大賞となった同氏を表現する「雑草魂」だった。「見ているよ。がんばれ」。直接の面識はないもののツイッター上で届いたメッセージは、今でも右腕の支えになっている。

 ポストシーズンではレギュラーシーズンを超える4試合に登板し、まばゆい存在感を示す。倉野投手コーチも「リズムを取り戻して大きな役割をしている。あそこにいてくれるのが大きい」と全幅の信頼を寄せる。短期決戦のキーマンの快投で、一気に3年連続の日本一に手が掛かった。 (鎌田真一郎)

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