ソフトバンク・グラシアルMVP、日本Sで4戦3発 PS全11試合で安打

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆SMBC日本シリーズ2019第4戦 巨人3-4ソフトバンク(23日・東京ドーム)

 冷静沈着な男が珍しく興奮そのままにガッツポーズをつくった。0-0で迎えた4回1死一、三塁。グラシアルが一撃で均衡を破った。巨人先発の菅野に2球で追い込まれながら迎えた7球目、甘く入ってきたスライダーを見逃さない。打球はバックスクリーン左で弾んだ。

 今シリーズ3号となる先制V3ランで初のMVPにも選出された。東京ドームで開催された2017年WBCの日本戦と同じく、菅野から劇弾を放った格好だ。「菅野のことはもちろん覚えていたよ。球種も。絶対に走者をかえそうと思って打ちにいき、最高の結果になってくれた」。出迎えられたベンチでは“相棒”の高谷と、歓喜のシャドーボクシングパフォーマンスを披露。敵地に集ったソフトバンクファンを沸かせた。

 ポストシーズンに入って驚異的な集中力と勝負強さを発揮した。CSファーストS初戦から全11試合で安打を放ち6本塁打。「2年目で1年目の経験が生きている。落ち着いてプレーできている」と胸を張った。

 今シリーズは3本塁打を含む16打数6安打で打率3割7分5厘、6打点。「素直に本当にうれしい。(ファンは)いい時も悪い時も応援してくれ自分の力になった。選手や首脳陣、裏方さんらのおかげで結果を出せたアリガトウ」。実直な人柄を示すようにお立ち台で語った。

 連勝が続いていても「相手は強いチームだ。目の前の試合に全力でいくだけ」と対戦相手を尊重し、ベストを尽くすことに集中し続けた。ファンを喜ばせるために始めた本塁打後のパフォーマンス。これにもそんな思いがにじむ。高谷との取り決めがある。「大差がついたり、雰囲気にそぐわない時はやめよう。リスペクトに欠けてしまうからね」と伝えている。行わない場合はホームインした際に目線でサインを送るという。常に相手を敬い全力で戦う姿勢が信条の紳士だ。派手なことはあまり好みではない男だが、球界の盟主との頂上決戦で誰よりもど派手に輝いた。 (山田孝人)

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