坂本勇、丸の不調ではっきり見えた「控え組」の差/西村龍次氏の目

西日本スポーツ

 ◆SMBC日本シリーズ2019第4戦 巨人3-4ソフトバンク(23日・東京ドーム)

 まるでポストシーズンに照準を合わせていたかのようなソフトバンクの圧倒的な強さだった。クライマックスシリーズの第1戦で楽天に負けてから10連勝で日本一まで駆け上がった。印象的だったのは、ヒーローが日替わりで次々と現れたこと。毎試合、殊勲者を一人に絞りきれなかったのは、それだけチーム力が充実していた証しだ。

 巨人との今シリーズ、守りで随所に強さを感じた。第3戦の川島の二塁守備。二遊間を襲ったゴロをこともなげにさばいていた。第4戦の9回は、一塁の守備固めに入った中村晃が今宮からのショートバウンドの送球を処理した。一つ一つは目立たなくても、やるべきことをきちんとやりきる姿が球際の強さにつながっていると感じた。

 ソフトバンクの場合は、レギュラー陣が調子を落としたとき、瞬時に定位置を奪ってしまいそうな選手が常に控えている。レギュラー組が安穏とできないのは、そのためで、そういう空気感をつくり出している前述の川島、そして福田らの存在は本当に大きかった。グラシアルの打棒は称賛に値するが、救援陣を含めて置かれた立場で全力を尽くす彼らにこそ、私はMVPを贈りたい。

 逆に言えば巨人は坂本勇や丸といった看板選手が本来の力を発揮すれば強いが、調子を落としたときに取って代わるだけの選手がいない。同じくレギュラーシーズンを制しながらクライマックスシリーズでソフトバンクに完敗した西武は、今季飛躍を遂げた森が短期決戦では最後まで爆発できなかった。マークすべき相手選手を徹底してつぶしたベンチの明確な意図、遂行したバッテリーも強さに輪を掛けた。 (西日本スポーツ評論家)

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