工藤監督「勢いつけてくれた」巨人に4連勝の立役者
日本シリーズで巨人を4勝0敗で破り、3年連続日本一に輝いたソフトバンクの工藤監督、選手会長の柳田、最高殊勲選手(MVP)に選ばれたグラシアルが23日、東京都内の宿舎で共同記者会見に臨んだ。
工藤監督の一問一答は以下の通り。
-日本一を決めた心境は
シーズンが終わったときには本当に悔しい思いを持ってましたが、選手たちが死力を尽くして日本一を勝ち取ってくれて本当に感謝してますし、口では表せないぐらい喜びを感じてます。
-巨人をどう見ていたか
原監督は経験豊富で、日本一も何度も経験されている。1年目から優勝されて、学ばなくてはいけないところがたくさんある監督だと思ってましたので。そんな方と日本シリーズで戦えて、非常に勉強になりましたし、もっともっと自分も頑張っていかなきゃいけないなと思いながら戦いました。
-2000年の「ON」シリーズ以来の顔合わせ。前回は巨人投手、今回はソフトバンク監督として臨んだ
ホークスの監督として、あの強いジャイアンツにどうやって勝てるか。この日本シリーズに入るまで、自分なりにしっかり準備をしてきたつもりです。選手にもお願いをして、言うからには僕もしっかりやらなきゃいけないなと思ってました。
何とかみんなで日本一勝ち取りたい、絶対勝つという気持ちを前に出してやれたことが、この日本一につながったと思います。
-準備とは
僕の準備は、もらっている資料とビデオで、バッター、ピッチャーの特徴をしっかり見て。どんなボールを、どういうときに、どういうタイミングで投げるか。調子のいいときと悪いときの違いをどういうところで見るか。相手バッターの、例えばインサイドに投げた後とか、外を続けたときの対応能力であったり、そういうところをずっとビデオで見てきました。
-打線が毎試合、効果的に得点を挙げた
クライマックス(シリーズ)のファースト、ファイナルステージから、選手がホームランだけではなくて、次へ次へとつなげていこうという野球をやってくれて、それがそのまま日本シリーズでも出せたように思います。ピッチャーが投げる一球に集中して、つなごうという気持ちがしっかり出たからこそ、得点につながったんではないかと思います。
-投手陣はシリーズ初体験の若手もいたが、強気に内角を攻めた
胸元を攻めるのは勇気のいることだと思いますけど、勇気を持って攻めたことが好結果につながったと思います。よく甲斐拓也がピッチャーに勇気を持たせて投げ込ませてくれたと思います。シリーズに入るまでのバッテリー間のミーティングや、準備がしっかりできてたのではないかと思います。
-積極采配に選手が応えた
ほんと、すごいなと思ってました。緊張する場面、点が欲しいところで出ていって結果を残すのは、すごく大変だと思う。そこで結果を残してくれた選手が頼もしく思いましたし、感謝しています。
-この日本シリーズで印象に残る試合や場面は
そうですねえ、うーん…やっぱり第1戦の千賀君のあのピッチングがチームに勢いをつけてくれたというか。インサイドをしっかり攻めてくれたことが、次へ次へとつながってこの4連勝につながったんではないかなとは感じてます。
-ポストシーズン10連勝。強さの要因は
みんなの勝ちたいという思いがチームを一つにしていることが最大の理由だと思います。うちの選手たちは素直で。「頑張るぞ」って言ったらほんとに頑張ってくれる選手ばっかり。いつも助けられています。
-球団初の3年連続日本一
何よりも選手たちが頑張ってくれたことを一番に挙げなきゃいけないですけど、選手だけではなく、スタッフ、裏方さん、球団の皆さんが僕のような人間を支えてくれた結果、勝つことができたと思います。周りのサポートあってこそ、選手も練習し、技術を磨くこともできると思います。サポートをしっかりやってくれたおかげで、この(日本シリーズ)3連覇があるんじゃないかなと思います。