ソフトバンク甲斐野 侍の稲葉監督が「救世主」指名 プレミア12

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

■きょう、あす強化試合 侍ジャパンVSカナダ

 若き鉄腕いざ、世界へ! 侍ジャパンにルーキーで唯一選出されている福岡ソフトバンクの甲斐野央投手(22)が30日、11月に開幕する国際大会「プレミア12」までフル回転することを誓った。大会を前に31日、11月1日に行われる強化試合カナダ代表戦(沖縄セルラースタジアム那覇)で侍デビューを果たす予定。辞退者が相次ぐ中、追加招集された右腕にとっては格好のアピールチャンス。来夏の東京五輪メンバー入りをつかむためにも、代表でも腕を振り続ける。

 日が暮れ雨粒が落ちる沖縄セルラースタジアム那覇で、31日の強化試合カナダ戦を前に侍ジャパンの面々が着々と爪を研いだ。トップ選手が集結する中でも、唯一のルーキー、甲斐野に気後れする様子はない。むしろ時折白い歯ものぞかせるなど、堂々とした振る舞いでチームに溶け込んでいる。

 「代わりだとしても、ジャパンに選んでもらって、まだ気持ちは切れていない。僕の一年はまだ終わっていない」

 ドラフト1位の肩書を引っ提げ、春季キャンプから注目を一身に浴びながら、開幕1軍入り。選手層の厚い救援陣でただ一人、一度も戦列を離れることなく日本シリーズまで駆け抜けながら、なお闘志をたぎらせている。

 残した数字に、奮闘ぶりが表れている。レギュラーシーズンはチームトップの65試合に投げ、クライマックスシリーズ(CS)で5試合、日本シリーズで3試合とポストシーズンを含めると計73試合に登板。シーズンの新人球団記録は2009年に新人王を獲得した摂津の70試合だが、摂津は同年のCSでは1試合の登板にとどまった。ポストシーズンを含めた登板数では甲斐野が上回っている。「投げられるって、とても幸せなこと。けがをして投げられなくなったら、もやもやばかりがたまる。投げられる時に投げたい」

 楽天の松井、森原のリリーフ2投手が代表入りを辞退したことを受け、日本シリーズを戦い抜いた後、侍ジャパンからお呼びが掛かった。疲労が蓄積する中でも、「日の丸」に尽力することを決めた追加招集組に、稲葉監督は「救世主。非常に大事なポジションを任せられる」と期待を寄せる。

 カナダとの強化試合2試合を含め、プレミア12を勝ち上がれば、最大10試合を戦うことになる。代表初選出のルーキーにとっては願ってもないアピールチャンス。活躍次第では、来夏に控える東京五輪への道が開ける可能性も出てくる。

 「自分の意思だけでどうにかできるものではないし、しっかりした投球と成績を残さないといけない。もちろん、出られるのであれば出てみたい思いはある」。日本のために身を粉にする覚悟で、甲斐野は世界に立ち向かっていく。 (鎌田真一郎)

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