柔道の「天才少女」大逆転で東京五輪へ 急激に成長した高3古賀若菜

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 来年の東京五輪の柔道日本代表選考会を兼ねた講道館杯全日本体重別選手権は2、3日、千葉市の千葉ポートアリーナで行われる。女子48キロ級で大逆転代表入りを目指すのが、4月の全日本選抜体重別選手権などシニアの大会で結果を出してきた18歳で世界ランキング(10月28日現在)28位の古賀若菜(福岡・南筑高3年)だ。世界選手権で3大会続けて決勝に進出している同2位の渡名喜風南(パーク24)が大きくリードするが、52キロ級で2017年同選手権銀メダルの角田夏実(了徳寺大職)が階級を下げて講道館杯に臨むなど波乱含みとなってきた日本の看板階級。24年パリ五輪の代表候補とみられてきた古賀が大まくりを狙う。

■講道館杯全日本体重別選手権あす開幕

 東京五輪まで300日を切った中、女子48キロ級で高校3年生の古賀は自国開催の大舞台を諦めていない。10月下旬、世界ジュニア選手権(モロッコ・マラケシュ)で金メダルを獲得して帰国した羽田空港で言い切った。

 「可能性はゼロじゃない。全ての大会でしっかり優勝して、出られるように頑張ります」

 女子48キロ級は渡名喜が代表最有力候補。2016年リオデジャネイロ五輪銅メダルで世界ランキング11位の近藤亜美(三井住友海上)や古賀が続く。さらに角田も階級変更を決断。古賀は角田を「(9月の全日本実業個人選手権で)一度階級を下げた時から来ると思った。ともえ投げがうまい。(持たれないように)組み手をしっかりしたい」と警戒する。

 世界選手権代表の渡名喜が出場を免除された講道館杯では、角田と準々決勝、近藤と決勝で対戦する可能性がある。世界ランキングで日本勢3番手の古賀の大逆転は、秋以降の国際大会派遣選手選考に影響する同杯での上位進出が絶対条件。その後も勝ち続け、渡名喜が4戦全敗と苦戦している2年連続世界女王のビロディド(ウクライナ)も破るようなら可能性が出てくる。

■課題の寝技成長

 古賀は今年シニアの大会で一気に頭角を現した。4月の全日本選抜体重別選手権で初出場初優勝。同選手権の女子48キロ級を高校生で制したのは谷(旧姓田村)亮子以来の快挙だった。7月のグランプリ大会(カナダ・モントリオール)では準決勝でリオ五輪金のパレト(アルゼンチン)を破って優勝した。世界ジュニアでは課題の寝技、絞め技で5試合中3試合に勝利。「それまで寝技が怖くてあまりできなかった。練習の成果が出たかな」と手応えを語る。

 追い続ける存在がいる。福岡・田主丸中、南筑高の1学年先輩で女子78キロ超級の素根輝(環太平洋大)だ。素根が初優勝を飾った今夏の世界選手権をテレビ観戦。「練習なども間近で見てきた存在。自分も追いつけるように頑張りたい」と意気込んだ。

 小学生の頃から全国大会を数多く制し「天才少女」の名をほしいままにしてきた。24年のパリ五輪世代。東京五輪代表入りは厳しい。それでも急成長を続ける18歳なら、奇跡を起こせるかもしれない。  (伊藤瀬里加)

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