J1鳥栖にもう一つの残留争い 契約ラッパー、グッズ売れなければ“クビ”

西日本スポーツ 末継 智章

 J1で15位と低迷しているサガン鳥栖でチームと共に“残留争い”を強いられている人がいる。今季クラブのチーフ・ラップ・オフィサー(CRO)に就任した人気ラッパーのDOTAMA(どたま)。11月末まで予約を受け付けている「CROスペシャルグッズ」を1717個受注することが、来季の続投条件になっているが、クラブによると半数ほどしか売れていないという。

 2日に横浜M戦が行われた鳥栖のホーム、駅前不動産スタジアム前でトークショーを行ったDOTAMAは「来年も続けさせてもらいたい」と訴えた。

 栃木県出身のDOTAMAは現代社会をテーマに皮肉を交えて表現する毒舌ラッパーだ。1対1で即興ラップを行い優劣を競う「フリースタイル」の全国大会で優勝した実力者として知られる。テレビ番組では今最も勢いのあるラッパー、R-指定と互角の戦いを繰り広げるなど若者を中心に絶大な人気を誇る。

 CROに就任した後もその毒舌ぶりをいかんなく発揮。4月に川崎戦で敗れて最下位に転落した際はクラブの公式ツイッターで「カツカレー、勝つためのカレー、だが勝てない。これは本当にカツカレーなのか(中略)。今私はカレーラス監督(当時)が何をしたいのかさっぱり分かりません。(中略)早く食べられるカレーをつくってください」と強烈にダメ出しして話題を呼んだ。

 しかしチーム同様、DOTAMA自身も今季は試練が続いている。駅前不動産スタジアムに初見参した3月の磐田戦では、ハーフタイムでミニライブをするはずが、音響の不調でBGMが流れずアカペラで歌うはめになった。6月には声帯にできたポリープを除去するため手術。J2栃木のサポーターから「なぜ地元の栃木を応援しないのか」と非難されたこともあった。

 家族連れが多く選手に対するブーイングが少ない鳥栖のサポーターに、毒舌ラップへの共感がなかなか得られていない面もある。今月2日のトークショーでは持ち歌のミニライブも行ったが「くそったれ」などの悪態をついた言葉が出ると会場がざわついた。それでもDOTAMAは「栃木も頑張ってほしいけど、応援しているのはサガン鳥栖。みんなも一緒に上がっていきたい」とクラブ愛を強調する。

 CROスペシャルグッズは1セット3900円。鳥栖をイメージして書き上げた新曲「GIANT KILLING」のCDやオリジナルメガホンなどが詰め込まれている。今月末までクラブの公式サイトで予約受け付け中で、来年1月下旬に配送予定。12月7日の最終節まで死闘を繰り広げるチームより先に残留を勝ち取れるかにも注目だ。(末継智章)

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