ソフトバンク高橋純に工藤監督が先手「おまえ先発やりたいんだろ?」

西日本スポーツ 倉成 孝史

 ◆ソフトバンク秋季キャンプ(3日・宮崎市生目の杜運動公園)

 ジュンペイの覚悟! 来季先発転向を目指す高橋純平投手(22)が、決意の猛アピールを続けている。秋季キャンプ3日目は、これまで苦手としていたランニングでトップを快走。先発への意欲をくみ取り、直接レベルアップを求めた工藤公康監督(56)が見守る中、ブルペン投球でも再習得に取り組むカーブや力強い直球を投げ込んだ。4年目の今季、ようやく芽を出した3球団競合のドラ1右腕が、来季のさらなる飛躍へ向けて秋の宮崎で大粒の汗を流す。

■先輩より頑張らないと

 必死の形相で、意地でもトップを守り抜いた。午前中に行われたランニングメニューは、300メートル×5本のインターバル走。7人の「主力組」に入った高橋純は、1本目からラストまですべて先頭を譲ることなくゴールした。「一番若いので当然です。周りは先輩ばかり。先輩より頑張らないと、追いついて追い越すことなんてできない」。息を切らしながらの言葉にも、気迫と覚悟がにじむ。

 「いつもはだいたい後ろの方ばかり走っていたからね」と、22歳の心と体の成長を喜んだのは工藤監督だ。監督就任1年目2015年のドラフト会議で、3球団競合の末、自らの右手で引き当てたのが高橋純。「47」の背番号を背負うその秘蔵っ子は、入団からランニングは苦手とし、投球面でもフォームの試行錯誤が続くなど、3年目の昨季までは1軍登板わずか1試合と芽を出せなかった。

 くすぶっていた右腕は4年目の今季、一気に飛躍のチャンスをつかんだ。6月に救援でプロ初勝利を挙げると、徐々に信頼を勝ちとり45試合に登板。シーズン後半は勝ちパターンを任され防御率2・65と結果を残した。「今年つかんだ自信を絶対に来年につなげたい」。将来のエース候補と期待され入団した右腕は、今年の結果に満足することなく、来季以降は先発でチームを引っ張りたいという強い思いを持っている。

 今秋キャンプでの姿でその思いを示した上で、指揮官に直訴する考えだったが、思いをくみ取り「先手」を打ったのは工藤監督だった。「純平、おまえは先発やりたいんだろ?」。投手ミーティングやこの日のランニング前には、あえて周囲に聞こえるよう名指しでハッパを掛けられた。「そう言っていただけるので」と、気持ちはさらに引き締まる。

 午後からはブルペン入りし、工藤監督も見守る中、55球を投じた。高校時代には得意としていたが、プロ入り後はほとんど使っていなかったカーブを再習得中。現役時代にカーブを得意とした指揮官からは「先発となれば、より緩急も必要になってくる」と身ぶり手ぶりを交えての直接指導も受けた。一皮むけたジュンペイが、来季は必ず先発マウンドに立つ。 (倉成孝史)

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