侍ジャパン甲斐野、2次Rで新球使う 伝授したのは年下の剛腕

西日本スポーツ 松田 達也 鎌田 真一郎

 【台中(台湾)松田達也、鎌田真一郎】由伸カーブ解禁へ! 侍ジャパンの甲斐野央投手(22)=福岡ソフトバンク=が8日、11日から日本で開催される2次ラウンドで新球のカーブを使う考えを明かした。大会前の沖縄合宿中に山本由伸投手(21)=オリックス=に伝授され、テストを繰り返してきた。150キロ後半の快速球を誇る剛腕が緩急の鍵となる新球を解禁し、8回を任される方針の山本へ勝利のバトンをつなぐ。

 3連勝で1次リーグB組の1位通過を決めた台湾での最後の練習。初戦のベネズエラ戦で「侍初勝利」を手にした甲斐野は、台中インターコンチネンタル野球場での練習に参加。今永とキャッチボールをしたり、山本が持ち込んだ「やり」を投げたりして調整した。

 11日から日本で始まる2次ラウンドに「新兵器」を用意している。今季は防御率1・95で初の最優秀防御率に輝いた山本の「由伸カーブ」だ。ソフトバンクで日本一になった後に追加招集された右腕は、沖縄で合宿中の代表チームに合流してすぐに教えを請うた。

 2学年下の山本は120キロ台の縦のカーブを効果的に駆使。「カットボールやフォークが良いと言われるけど、カーブがすごいというイメージだった」。今大会チーム最速の155キロを計測し、140キロに迫るスライダー、フォークを持つ甲斐野もほれ込んだ。

 ホークスでも工藤監督や森、石川といったカーブの使い手にアドバイスを求めており、侍ジャパンでも学ぶ姿勢を貫いた。「だいぶいい感じで投げられるようになった。試合でも使えるかもしれない。サインが出るかは分からないですけど」と手応えを口にする。

 悩みを解消するヒントもあった。従来は打者の近くでリリースしようとしていたが、曲げる意識が強くなりすぎてフォームが緩む癖があった。山本の教えは「頭の後ろで離すイメージ。(ソフトバンクの)森さんが言っていることと同じだった」と明かした。

 台湾での1次ラウンドではカーブを披露する機会がなかったものの、チームの勝利に貢献。5日のベネズエラ戦では8回の1イニングを三者凡退に抑えて逆転勝ちを呼び込み、7日の台湾戦も「えぐい」と表現する完全アウェーの雰囲気の中で7回の1イニングを完璧に抑えた。

 今大会は最終盤を山本と山崎に託す起用が基本線となっている。そこに圧倒的な存在感を見せている「ルーキー侍」が加われば、「勝利の方程式」はより盤石となる。投球の幅を広げる可能性のある「由伸カーブ」を手に、甲斐野が世界一への戦力になる。

PR

PR

注目のテーマ