準硬式に153キロ右腕 来年ドラフトの可能性も/注目のアマ選手

西日本スポーツ

 九州の高校球児情報に精通したアマ野球ウオッチャー「トマスさん」が、丹念な取材でリストアップした好選手を紹介する「特命リポート」-。「特別編」の今回は準硬式で活躍する福岡大の大曲錬(3年・西日本短大付)をピックアップします。硬式より球速が出にくいとされる準硬式で、現在の最速は153キロ。最上級生となる来年はドラフト候補として脚光を浴びる可能性もある本格派だ。

■西短付で控え投手

 日本の野球には一般的な硬式、軟式の他に「準硬式」がある。芯を糸で巻いて表面をゴムで覆ったボールは、硬式と軟式の中間的な存在。競技人口は決して多いとはいえないが、大学では盛んに行われており、近年はプロ選手も生まれている。

 今年5月。福岡・戸畑高の練習試合を取材していた際に「福岡大の準硬式に150キロ投手がいる」と耳にした。それから5カ月後の10月12日。九州六大学準硬式野球秋季リーグ戦の福岡大-久留米大戦で、大曲の投球を初めて目にした。

 台風19号の影響で強風が吹く今津運動公園野球場(福岡市)で最速150キロを計測。直球は平均で140キロ中盤をマークした。右肘の使い方が柔らかく、まだまだ速くなりそうだ。投球内容は5回を4安打1失点。2桁の10三振を奪った。

 大曲は「(秋季リーグは)防御率0・00が目標だったんですが」と失点が残念そうだった。4季ぶりに優勝した春季リーグ戦は、防御率0・59と54奪三振でいずれもタイトルを獲得。最優秀選手とベストナインにも輝いただけに悔しさも当然だ。

 球場では山形県在住のライター仲間と再会。準硬式出身のプロ選手にはドラフト6位で2017年に楽天入団し、現在は育成選手の鶴田圭祐投手(帝京大出身)らがいるが、彼は「制球も良く、鶴田の大学時代より上」と目を見張っていた。

 強豪の福岡・西日本短大付高では背番号10の控え投手兼控え内野手。「(実家が)のりの製造販売をしているから、大学には行っておこう」と進学したが、福岡大準硬式野球部出身の西村慎太郎前監督の勧めもあり、準硬式で野球を続けた。

 高校で横手投げに変え、大学では再び上手投げに戻した。現在の最速は153キロ。3種類のスライダーはカウントを稼ぐため、スプリットは三振を奪うため、カットボールは左打者用、チェンジアップは引っかけさせるために投げ分ける。

 準硬式で成長した大曲は「考えて野球をしないといけない」と強調する。今後は153キロ超えと変化球の精度向上を目標に、下半身と体幹を鍛える予定。集大成の来年はさらなる飛躍が望めるだけに、ドラフト候補にも名前が挙がりそうだ。

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