周東佑京最大の武器は「やめる勇気」 ソフトバンク村松コーチの視点

西日本スポーツ

 ソフトバンクの村松有人外野守備走塁コーチ(46)は周東の最大の武器を「勇気」と断言する。現役時代は盗塁王のタイトルを獲得するなど通算270盗塁をマークし、オリックス時代の2004年にはアテネ五輪にも出場した。日の丸の重みも知る元スピードスターは世界一への不可欠なピースとなった“侍フェラーリ”に秋季キャンプ中の宮崎の地から熱いエールを送った。(聞き手・構成=西口憲一)

-今や「周東」の名がコールされるだけで球場が沸き立つ

 スチールはもちろん、走塁も際立っている。次の塁だけでなく、その先の塁まで一気に奪える。でも、ああ見えて決して「いけいけどんどん」ではない。素晴らしいのは、例えばスタートが遅れたときに途中で(盗塁を)やめられるところ。普通なら「もう、いってしまえ」になるが、彼には引き返すだけの勇気がある。なかなか教えて実践できることではない。

-(9回に代走で出場した)巨人との日本シリーズ第4戦でも二盗を試みて、途中でやめて一塁に戻る場面があった

 結果はアウト(けん制死)になったけれど、あれはあのまま(二塁へ)走っていてもセーフだった。大事にという気持ちも分かるが、もっと自信を持っていい。天性のスピードに加えて、本多(雄一、内野守備走塁)コーチの熱心な指導でスタートも含めて成長している。

-球界で周東の足に匹敵する選手は

 私がプロに入ったのが1991年。今は令和だけれど、平成ではいないでしょう。イチロー氏や西武の松井稼頭央2軍監督の全盛期よりも上ではないかな。でも、一人だけ互角だと思う方がいる。うちの1軍マネジャー、山口裕二さん。とにかく速かった。

-現在54歳。南海、福岡ダイエーでプレーし、通算59盗塁をマークした。92年はタイトル争いをリードしながら、外野守備で鎖骨を折って離脱した。

 翌93年もオープン戦から大活躍されたし、本当に盗塁で刺されたのを見たことがないぐらい。でも、最後まで故障との闘いだったのを覚えている。

-村松コーチも現役時代はスピードスターだった

 どうだろう。私より速い選手はホークスにもたくさんいた。山口さんの次は、湯上谷ひろ(※)志さん、そして浜名千広さん。本多コーチもそうだし、城所龍磨福田秀平明石健志…。私? その次ぐらいというとこで(笑)。

-大舞台で活躍した周東選手の来季以降が楽しみだ

 侍という何物にも代え難い経験をしたのは事実。一方で、今秋はキャンプをしていない。(日本代表という)プレッシャー面から気持ちの疲れはあるだろうが、体は元気なはず。オフはメンテナンスとトレーニングにしっかりと時間を使ってほしい。さらなる高みを目指す上で、打撃、スローイング…とまだまだやるべき課題は多い。本人も現状にはまだまだ満足していないはず。チーム内の競争も熾烈(しれつ)だし、来年2月の春季キャンプから全開でアピールしてもらいたい。

※湯上谷氏の名前の「ひろ」は立ヘンに、紘のツクリ
 

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