J2長崎高田社長、新国立花道に 「ゼイワン昇格と同じ奇跡を」 天皇杯決勝の来年元日付退任

西日本スポーツ 広田 亜貴子

 元日の新国立競技場で花道を-。通信販売のジャパネットたかたの創業者として知られるJ2V・ファーレン長崎の高田明社長(71)が15日、長崎県諫早市内のクラブハウスで退任会見を開いた。退任日は東京・新国立競技場で天皇杯の決勝が行われる2020年1月1日。長崎は同杯でクラブ史上初の4強進出。高田社長は12月21日の準決勝(カシマ)でJ1鹿島を破り、九州勢として54大会ぶりの決勝進出を果たすことを期待した。

■経営の安定理由

 新国立競技場に立つ自らの姿を思い、胸を膨らませた。高田社長の退任日は、クラブ初タイトルが懸かる天皇杯決勝と同じ来年元日。「長崎を愛して応援していただく皆さんのため、サッカー界のためにも、1月1日の退任は面白いメッセージだなと自分なりに思っている」。高田社長はいたずらっぽく笑った。

 現在J2で12位のチームは、1年でのJ1復帰の可能性が消滅。だが天皇杯でクラブ初の4強に進出した。準決勝はJ1で現在3位につけ、天皇杯でも5度の優勝を誇る昨季のアジア王者鹿島とぶつかる。明らかに格上。J1にいた昨年も鹿島にはリーグ戦で2戦2敗だった。

 高田社長は「すごい価値がある」と歴史を塗り替えたV・ファーレンの活躍をたたえ「鹿島に勝てるの?とみんな言うが、何で勝てないんですか。それぐらいの奇跡を長崎はゼイワン(J1)昇格と同じで起こせる。夢を見させてくれている」と真っすぐな目でチームへの信頼を語った。

■「応援し続ける」

 通信販売大手ジャパネットホールディングスの創業者でもある高田社長は、累積赤字が3億円以上あった2017年4月に長崎の社長に就任。チームは同年に初のJ1昇格を決めた。テレビショッピングでお茶の間にもおなじみの社長は、アウェーの試合にも駆けつけ、県内外のファンと交流。約2年半、トップとしてクラブをけん引し、累積赤字を解消させた。

 「ある本に『70(歳を)過ぎてITに弱い人は今後の経営は関わっちゃいかん』とあった。はっとした。僕じゃないよな、と。まだ改革の時期ではあるが(クラブは)一応自立できるようになった」と経営の安定など退任の理由に触れた。

 後任は今月下旬に発表予定。「組織から離れても応援団長として見守り、応援し続けたい。サッカーは僕の人生の一部になった」。天皇杯で決勝進出となると、九州勢では1965年度の八幡製鉄以来54大会ぶり。元日の晴れ舞台を最後の花道にする。 (広田亜貴子)

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