侍稲葉監督が世界一ルーキーを激賞 ソフトバンク甲斐野 東京五輪も

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 東京五輪へ甲斐野の評価急上昇!! 侍ジャパンが「プレミア12」で世界一に輝いてから一夜明けた18日、稲葉篤紀監督(47)が都内で取材に応じ、ルーキー唯一のメンバーだった福岡ソフトバンクの甲斐野央投手(23)を名指しで高く評価した。追加招集されながらも登板全5試合で無安打無失点の投球を見せた右腕は、来夏に迫る東京五輪出場を明確に目標として設定。日の丸への思いを熱くした。

■宮崎でクールダウンへ

 東京五輪の“前哨戦”でライバル韓国を東京ドームで破り10年ぶりの世界一。シャンパンファイトの余韻が残る中、稲葉監督が激闘を振り返った。最優秀選手(MVP)は「全員です」と日の丸を背負った28人をたたえ、追加招集ながら勝ちパターンを任されるまでになった唯一の新人侍に言及した。

 「(東京五輪のメンバーは)今回の選手を土台にしていく。来年の調子も含め、いろんなことがある。今回も甲斐野がルーキーであれだけの活躍をしてくれた。そういう選手が出れば、考える必要がある」

 17日の韓国との決勝戦。甲斐野は1点差の7回に登板すると、最速158キロの直球で強力打線の度肝を抜き圧倒。大会5試合で5イニングを投げ、許した走者は四球による1人だけだった。五輪メンバーは今大会から4人減り24人で戦うが、稲葉監督の想定をはるかに上回る活躍を見せた右腕が、目を離せない存在になったのは確かだ。

 世界一の美酒も堪能したルーキーが、日の丸への思いを強くするのは必然。「(シーズン)防御率4点台のニセ侍」と自虐的に語りながら、来夏に迫る東京五輪を「目指さないといけない場所。また、あの縦じまのユニホームを着たい」と憧れではなく、はっきりとした目標に置き換えた。

 シーズン終盤の不振から息を吹き返した大舞台での快投の理由を「何も分からないから、全力を出し切れた部分がある」と冷静に分析する。シーズンでチームトップの65試合に登板しながら、ポストシーズン(CSと日本シリーズ)で8試合、プレミア12で5試合と公式戦で計78試合(別に侍強化試合1試合にも登板)に投げ、そのダメージは計り知れない。「初めてのオフの過ごし方が不安」と等身大の悩みを口にする。

 その不安を取り除くサポートをするのが、宮崎で待つ工藤監督だ。ポストシーズンから1カ月以上、ほぼ休みなしで激闘を続けた侍メンバーをあえてキャンプ地に呼び寄せたのには理由がある。「アドレナリンが出ていると、おかしくても、おかしく感じない緊張感がある。休めばいいというものでもない。メンテナンスをして、何が必要か話し合う」。ホークスはもちろん、侍ジャパンにとっても欠かせない存在になった若き鉄腕は、オーバーヒートを防ぐため世界一の勲章を手土産に宮崎へ移動した。 (鎌田真一郎)

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