侍J村田コーチ太鼓判「甲斐はもっといい捕手になる」

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 10年ぶりの世界一を達成した日本の扇の要、甲斐拓也捕手(27)を頼もしい思いで見守っている人がいる。侍ジャパンの村田善則バッテリコーチ(45)は稲葉監督が就任して以降の試合、大会ですべてメンバー入りしている甲斐に一目置く。「もっといい捕手になる」と目を細めた。

 村田コーチは前回日本が世界一となった2009年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)ではスコアラーだった。今回は違う立場で迎えた頂点だ。「毎回、選手も状況も違うし慣れるものではない。一発勝負に絶対はないし、怖さがある。(選手の)不安を少しでも取り除きたかった」と安堵(あんど)の思いをにじませる。

 所属する巨人ではブルペンコーチを務めデータ分析の役割も担う。求められる仕事は同じでも、相手の情報が少ない国際大会は勝手が違う。試合が終わると宿舎にこもり、次の対戦相手の映像を見ては「頭が働かなくなるまで」メモする。朝、目が覚めてもひたすら同じ作業の繰り返し。「時間が足りない」と苦笑いの毎日だった。

 長崎・佐世保実高から入団後、08年まで巨人一筋で16年プレーした。00年はダイエー(現ソフトバンク)から移籍した11学年上の工藤(現ソフトバンク監督)と組む機会が多く、ダイエーとの日本シリーズ第1戦にも先発出場。当時の経験が指導者となった今に生きているという。

 「(工藤監督は)細かいところまでの徹底と洞察がすごかった。分かっている『はず』ではいけないと、指導者になって改めてよく分かる」。伝える内容は「端的に、簡潔に」と心掛ける。警戒すべき相手を説明する際は選手がメモを取るペンもよく進む。情報を欲する“サイン”を見逃さず、与える量を増やす。

 データの活用法は選手によって千差万別だ。甲斐は先発出場の際は全体ミーティングの前に、1時間ほどマンツーマンでの事前ミーティングを求めてくるという。「勉強熱心。追究をやめない」。来年の東京五輪でもメンバー入りが濃厚な甲斐のさらなる進化に期待を寄せた。 (鎌田真一郎)

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