北九州4年ぶりJ2昇格「小さい。跳べない。走れない」を変えた小林監督

西日本スポーツ 広田 亜貴子

 ◆明治安田生命J3第32節 北九州4-0讃岐(24日・ミクニワールドスタジアム北九州)

 J3最下位からはい上がった。ギラヴァンツ北九州がホームで讃岐に4-0で圧勝し、勝ち点65として2位以上が確定し、4年ぶりのJ2復帰が決まった。J2から4クラブをJ1に昇格させた実績を持ち、今季から北九州を率いた「昇格請負人」小林伸二監督(59)は、昨季最下位に沈んだチームのフィジカル強化に着手。生まれ変わったチームは快進撃を続けた。そして来年、J2でアビスパ福岡との「福岡ダービー」が復活する。

■練習にGPS

 悲願のJ2昇格をつかんだ瞬間、選手と力強く抱き合った。ピッチで3度宙に舞ったギラヴァンツの小林監督は「落とされるんじゃないかと思ったが、高く上げてもらって幸せでした」と笑顔を見せた。

 記念の一戦は圧勝だった。前半13分に池元からのパスを町野が右足で収めて先制すると、後半19分に池元がPKを成功。池元に代わって出場した北川が後半27分、29分に立て続けに2得点を挙げる活躍で今季最多得点の4点で完封勝ちした。

 過去に4クラブをJ2からJ1に導いた「昇格請負人」小林監督は重圧を感じ続けていた。昨年J3最下位からの挑戦。大分、山形、徳島、清水を昇格させた手腕に周囲の期待は高かった。「今シーズン、怖くて。そんな簡単じゃないことをそう見られるんだと、プレッシャーになった」と初のJ3からの昇格にも最後まで確信はなかった。

 北九州に来てのチームの第一印象は「小さい。跳べない。走れない」。そこでフィジカル強化を図った。試合や練習で選手の心拍数や移動速度、走行距離などを計測する衛星利用測位システム(GPS)を導入。数値を基に高負荷の練習を続けながらも、選手は毎試合でベストコンディションを保ち、トレーニングではシーズンを通して週2日の2部練習を徹底し、選手の自信につなげた。

 「走れる」ことをベースに選手の特徴を生かしたポジションも模索。相手の戦術に合わせるのでなく、自分から仕掛ける「アクションサッカー」を貫く体力ができたことで、前線からのプレスや攻守の切り替えを大きな武器にした。

 開幕4連勝で波に乗った北九州は、今季ここまで連敗なし。昨季とは別のチームに生まれ変わった。2試合を残しての昇格決定に「トレーニングが実った。選手が本当に歯を食いしばって頑張ってくれた。選手って変わるんだなと感じた」と頭を下げた。

 残すは優勝のタイトル。クラブ10年目に初めてつかんだ“昇格”を来季への勢いにつなげていく。 (広田亜貴子)

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