両親が明かすラグビー福岡堅樹の素顔 実家でのルーティン

西日本スポーツ 大窪 正一

 ラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会閉幕からまもなく1カ月。国内のラグビー熱が冷める気配はなく、史上初の8強入りを成し遂げた日本代表メンバーはフィールド外でも引っ張りだこだ。運命のスコットランド戦で2トライを奪うなど、大会通算で計4トライを量産したスピードスター福岡堅樹選手(27)もその1人。所属するパナソニックの拠点は群馬ながら、東京都内のテレビ局の番組に出演したり、地元の福岡県で表彰を受けたり。29日には福岡県警粕屋署の一日署長も務めた。そんな多忙な合間の癒やしのひとときは、福岡県古賀市の実家への帰省だ。

 W杯前、父親・綱二郎さん(61)が「堅樹が一番落ち着く場所は自宅のリビング」と、福岡選手が帰省したら必ずやることを笑って明かしてくれたことを思い出す。母親・のぶさん(55)が「(リビングの)そこのソファに座って、猫をなでながらコーヒーを飲んでる」と穏やかに相づちを打つ。「そして、まず一番に猫をなでる。小さい頃は犬もいたけど亡くなって、それから猫しか飼っていないので。『代替わり』はしていますけど、ずっと飼ってるから小さい頃から猫がいなかったことがない。今いるのは2匹。ルフィというオスの5歳と、メイちゃんという女の子」と綱二郎さん。福岡選手の22日の公式ツイッターでも「るーくんとめいちゃんにようやく会えました」と写真付きで愛猫が紹介されている。

 福岡選手のご両親が教育方針で大切にしていたのが、意思の尊重だったという。「互いにリスペクトはあると思う。高校くらいから、頭ごなしにものを言うことは絶対にしなかった。彼のほうから意見を求めてきたときには、『こんな考え方もあるっちゃない?』というのは言いますけどね」と綱二郎さん。「何事も最終的に決める時は自分で決めろということは言ってきた。うまくいかない時に他人のせいにするでしょ。それだけは絶対に嫌だったから。こっちが何も言わなくても、こうすると自分で決めるようになった」。のぶさんも「そうそう。今は事後報告」と笑う。そんな個性を尊重する伸びやかな環境が、常に冷静に自らを見つめ、何をすべきかを考え続ける福岡選手を育んだのだろう。来年の東京五輪後は医師を目指すという日本社会では異色といえるトップアスリートの原点に触れた気がした。(大窪正一)

PR

ラグビー アクセスランキング

PR

注目のテーマ