工藤監督、育成砂川キャンプA組抜擢も 台湾で怪力発揮中

西日本スポーツ 倉成 孝史

 リチャード、あるぞ1軍! 福岡ソフトバンクの工藤公康監督(56)が1日、砂川リチャード内野手(20)の来春キャンプA組(1軍)入りを示唆した。来季が育成3年目の砂川は台湾でアジア・ウインターリーグ(WL)に参加中。ここまで8試合で打率4割1分2厘(34打数14安打)、いずれもトップの3本塁打、15打点と大爆発している。常勝軍団構築へ若手の底上げは不可欠で、指揮官は覚醒の予感を漂わせまくっている大砲候補にさらなるアピールを求めた。

■来季育成3年目

 日本から2000キロ以上離れた地で怪力男が響かせている号砲は、工藤監督の耳にも届いている。「いま3本? クリアできそうだよね。すごくいいことだよ」。台湾WL参加中の砂川は4番一塁で出場した1日までの8試合で3本塁打、15打点と主要2部門に加え14安打もトップ。秋季キャンプ中に王会長から「ご褒美」付きで設定された6本塁打のノルマを軽くクリアしそうな大砲候補の大暴れぶりに、指揮官は笑顔を隠せない。

 来春キャンプで「飛び級」でのA組入りを予感させる大爆発だ。今オフに推定年俸2億円で契約更改したオリックス吉田正は2016年に台湾WLへ参戦。18試合で6本塁打、29打点を記録し最優秀打者に選出された。砂川は8試合時点ながらそれを上回りそうなペース。工藤監督は「結果を出した人がチャンスをつかむ。そういう世界。結果を踏まえて考えるし、当然そういう声も出てくると思うよ」と、キャンプへ向けた来年1月の監督・コーチ会議で、自らを含め砂川をA組に推薦する声が出てくる可能性を示唆した。

 台湾WLの日程はレギュラーシーズン17、プレーオフ1の計18試合(決勝、3位決定戦は除く)。指揮官は残り試合でのさらなる大暴れにも期待する。今春キャンプでは周東が育成ながらA組入りし、開幕前に支配下登録。秋には侍ジャパンに選出されるまでになった。ただ、周東は18年にウエスタン・リーグで盗塁王に輝くなど2軍で結果を残した上でA組の切符をつかんだ一方、今季3軍を主戦場とした砂川は2軍の出場が8試合(14打席)と経験が少ない。「飛び級」でのA組入りには、WLの残り試合を含め誰もが納得する結果が必要となる。

 だからこそ指揮官の口調は徐々に熱を帯びた。「手の皮がむけても振り込んでいたし、秋季練習でやってきたことを出せている。本塁打なんてそうそう簡単に打てるもんじゃない」。砂川は秋季キャンプ中の測定で体重113キロながら体脂肪率は14%。日々の早出練習でも生目第二球場のバックスクリーンを越える推定140メートルの当たりを連発した。「台湾で結果を出してA組入りする選手が出てくれば、今後自分から『台湾に行かせてください』という選手も出てくる。それはチームにとってすごくプラスなこと」。チームの未来を明るく照らす怪力男の快音を、指揮官は今日も耳をすませて待っている。 (倉成孝史)

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