「無名集団」が初の全国大学ラグビー 九共大の武器は運動量と堅守

西日本スポーツ 大窪 正一

 「ワンチーム」で旋風を起こす-。ラグビーの全国大学選手権に初出場する九州共立大(九州)は8日、ミクニワールドスタジアム北九州で行われる初戦の2回戦で朝日大(東海・北陸・中国・四国)と対戦する。今秋のワールドカップ(W杯)日本大会で躍進した日本代表のように小柄ながら固い結束が強みの「無名集団」が、九州学生リーグ最終節で悲願の全国切符をつかんだ勢いのままに大暴れする。

 近づく晴れ舞台に気持ちは高まっている。FWを引っ張る竹内柊平主将(4年・宮崎工)は「楽しみで仕方がない」と笑う。試合会場は地元の北九州。国内が熱気に包まれたW杯の余韻も残り、部外の注目と期待もひしひしと感じている。

 「高校時代に全国で名をはせた選手はいない。自分もそうだが入学後に大きく伸びた選手ばかり」。180センチ超の選手は少なく小柄なチームながら、「4年間で一番の練習量」(竹内主将)に裏打ちされた豊富な運動量と堅い防御が強みだ。

■初の全国舞台

 信じ抜いた先に、1966年の創部以来初の全国切符が待っていた。勝ち点2差で首位の福岡大を追って迎えた11月16日のリーグ最終節。松本健志監督は「選手たちに悲愴(ひそう)感や焦りがなく、頼もしかった」と劇的な優勝を振り返る。

 逆転優勝のためには16日の福岡工大戦に勝利することが大前提。勝っても同日の別会場の試合で福岡大が日本文理大に勝てば望みが断たれる苦境だった。トンガ勢を擁する福岡工大に前半は7-21とリードを許しながら後半に猛反撃。同33分にフッカー西村光太(4年・高川学園)が決勝トライ、ゴールも決まり、28-21とひっくり返した。

 意気上がるチームに、試合終了まで残り2分となったところで福岡大敗戦の朗報が入った。過去、全国切符に手が届きそうなチームも勝負どころで痛恨のミスを繰り返して逃してきた。「これまでのチームなら最後に逆転されていた。そこを乗り越えた」と松本監督。歴史の扉を開いたチームの成長を感じ取った瞬間だった。

 松本監督は大学日本一も経験した黄金期の関東学院大出身。「全国大会に出場するのがどれだけ大変か分かった」としみじみ語る。外国人選手のパワーが売りの朝日大には「ワンチーム」の結束で対抗する。チームスローガンは「Go for Broken(当たって砕けろ)」。全てを出し切り、九州から旋風を巻き起こす戦いが始まる。 (大窪正一)

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