筑陽学園 太宰府から令和旋風 11大会ぶり全国高校サッカー

西日本スポーツ 末継 智章

■31日に初戦VS愛工大名電

 30日から首都圏で行われる第98回全国高校サッカー選手権に筑陽学園(福岡)が11大会ぶりに出場する。DF岡宗万(そうま)(3年)が10月中旬にけがから復帰し劇的に守備が向上。県大会では4試合で1失点に抑えた。新元号「令和」のゆかりの地、太宰府市に学校がある通称「青い稲妻」のイレブンが、令和元年度の大会で旋風を起こす。 (末継智章)

■11大会ぶりに出場

 一気に堅くなった守備に指導者らも驚きを隠せない。4月開幕のプリンスリーグ九州(年間18試合)でリーグワーストの37失点を喫した筑陽学園。選手権予選を兼ねた福岡県大会で、右膝半月板損傷で長期離脱していた岡がスタメン入りすると4試合でわずか1失点。「DF陣の裏にパスを出されてやられることが多かったけど、岡が入ってからカバーできるようになった」。初出場で準優勝した2003年度に指揮した吉浦茂和総監督は、復帰した背番号18を躍進のキーマンに挙げた。

 岡は171センチとセンターバックとしては小柄ながら、対人の強さと先のプレーを読む力が持ち味。昨夏に一度スタメン入りしたが、練習中に右膝の半月板を損傷した。中学2年のときにも左膝半月板を損傷しているだけに2度目の大けがはショックだったが「プラスに変えようと、当たり負けない体をつくった」。筋力トレーニングに力を入れ、けが前は60キロが精いっぱいだったベンチプレスが、90キロまで上げられるようになった。

■“プロ入りする選手0”雑草軍団

 プレーできるようになった春先以降も故障の再発を恐れて力を発揮できずにいたが、10月中旬の練習試合で完璧なカバリングができたことで自信が回復。県大会でスタメン復帰を果たした。岡が味方の位置を的確に指示することで相手をノーマークにする機会が減り、決勝では東福岡をシュート2本に抑え、無失点で勝った。

 卒業後にプロ入りする選手はいない。トレーナーを目指す岡を筆頭に今大会で“引退”する選手が多い。吉浦総監督は「最後の試合かもしれないという思いが強さになっているのかも。初戦で勝てば準優勝した当時のように勢いづく気がする」と予感する。岡は「後ろがゼロに抑えれば勝てる。目標は優勝」と言い切った。旋風から16年。令和ブームで沸く太宰府に再びフィーバーを巻き起こす。

■野中主将「野球部に負けない」

 GK野中主将(3年)は春夏連続出場した野球部に負けない活躍を誓う。大半がクラスメートで、サッカー部は2008年度大会以来全国選手権に出場していなかっただけに「夏に野球部が甲子園で戦っていたとき、僕らは宮崎で走り込んでいた。悔しい気持ちが大きかった」そうで、選手たちで「奮迅」というスローガンを掲げた。「後ろを振り返らず戦うという思いを込めた。負けられないという思いが高まったのは野球部のおかげで、あの夏の走り込みも守備に生きている」と感謝した。

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