ソフトバンク勝利の法則 出場すれば勝率1割超アップしたグラシアル

西日本スポーツ

 ◆2019年プロ12球団全記録

 プロ野球の2019年を12球団別の個人成績で振り返ります。第1回は3年連続日本一のソフトバンク。リーグ優勝は昨年に続き西武にさらわれたがポストシーズンで楽天、西武、巨人を撃破して今年も頂点に立った。ジュリスベル・グラシアル内野手(34)はキューバ代表への合流などで規定打席には足りなかったもののルールで長打率リーグ1位。リーグMVPの森友哉(西武)と双璧の成績で打線を支えた。

■直球打ち率パ1位

 来日2年目のグラシアルが故障者続出の打線をけん引した。体調不良などで出遅れた中村晃の代役として左翼で開幕スタメンに名を連ね、6試合目で先制の今季1号。直後に左脇腹を痛めて離脱したが、5月に復帰してからは勢いが止まらなかった。

 今季の長打率(塁打÷打数)は222塁打、373打数で5割9分5厘。410打席で規定打席には33打席足りなかったが、野球規則では不足分を打数に加えて計算し、規定打席到達者の長打率を上回った場合はリーグ1位とすることが定められている。これに当てはめるとグラシアルは5割4分6厘7毛9糸で、森の5割4分6厘7毛をわずかながら上回る。規定打席不足での長打率1位は03年ペタジーニ(巨人)、11年阿部慎之助(同)に次ぎ3人目で、パでは初めてだった。

 今年は直球打ちが際だった。パの100打席以上に立った打者で、直球を打った打率はグラシアルがトップで3割7分3厘。シーズン28本塁打のうち半数以上の16本が直球を打ってのもので、チームでは直球の打数が40以上多いデスパイネの20本に次ぐ数だった。

 チームが先制した試合はリーグ最多の82。このうち本塁打で先制したのが36試合あり、グラシアルはチーム最多の7本を放った。イニング別では初回が最多で6本。「初回」「先制」のアーチで活気づけ、チームは先制試合で59勝21敗2分け、7割3分8厘の高勝率を記録した。

■PS全11戦で安打

 4月から5月にかけて故障で22試合、7月から8月にかけては国際大会に出場するキューバ代表に合流するため18試合離脱した。不在期間のチームは40試合で18勝21敗1分け、勝率4割6分2厘。グラシアル出場試合の103試合で58勝41敗4分け、勝率5割8分6厘を大きく下回る。優勝した西武とは2ゲーム差だっただけに結果的にグラシアルの不在が大きく響いた。

 リーグ3位のチーム打率は親会社がソフトバンクとなった05年以降で最低の2割5分1厘。3割打者も打撃10傑入りした打者も不在の中、グラシアルは規定打席不足ながら打率3割1分9厘をマークした。孤軍奮闘の好調はポストシーズンでも続き、全11試合で安打を記録して日本シリーズではMVP。シーズン不在期間分のポイント還元とばかりに打ちまくったが、ペナントレースはMVP級の打者を欠いたことで悔やまれる結果となった。

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