ソフトバンク甲斐 全試合フルイニング出場へ「城島イズム」継承

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

■福工大で野球教室

 「城島イズム」を継承だ!! 福岡ソフトバンクの甲斐拓也捕手(27)が22日、会長付特別アドバイザーに就任する城島健司氏(43)から「全試合フルイニング出場」の極意を聞き出す考えを示した。プロ野球の捕手では、2003年に前身の福岡ダイエーでプレーした城島氏が達成したのが最後。自己最多の137試合に出場した今季は3年連続でゴールデングラブ賞を受賞した扇の要が、来季は17年ぶりの快挙を狙う。

 懐かしい風景だった。背番号が3桁だった育成時代に汗を流したこともある福岡市の福岡工大塩浜総合グラウンド(福工大野球場)。チームの扇の要となった甲斐は「FITジュニア設立20周年記念野球教室」で、同期入団の千賀とともに小中学生に指導した。

 今季は3年連続のゴールデングラブ賞を受賞したとはいえ、甲斐に満足の2文字はない。だからこそ、王貞治球団会長が「レジェンド」と認める元祖スーパー捕手の15年ぶりのホークス復帰を心から喜ぶ。野球少年だったころ、くぎ付けとなった存在だからだ。

 強打、強肩に加え、タフさも超一流。「雲の上の人。緊張するけど、チャンスだと思う。勉強しないといけない」。前身の福岡ダイエー時代の2003年に捕手として40年ぶりの全試合フルイニング出場を達成。1963年の野村克也(南海)以来の快挙だった。

■「大変さ知った」

 しかも、この年は成績も超人的だった。盗塁阻止率はリーグトップの4割2分7厘をマークし、打席でも同6位の打率3割3分、同3位の34本塁打、同2位の119打点と大活躍。攻守で王ダイエーを支えてパ・リーグMVPに輝き、日本一の原動力にもなった。

 「1年やって苦しいことの方が多いし、大変さを知った。だからこそ、フルイニング出て、あんな数字が残せるのはどんな過ごし方をしていたのか知りたい。捕手の苦労を一番知っているはず。きつい時の話を聞きたい。(全試合フルイニング出場は)僕も目指したい部分なので」

 甲斐も今季は自己最多の137試合に出場し、初めて規定打席に到達。11本塁打、43打点はいずれもキャリアハイだったが、守備面では試合終盤に「抑え捕手」のベテラン高谷と交代してベンチに下がることも多かった。だからこそ、城島氏に学ぶことは多い。

 甲斐の主戦場がまだ2軍だった5年ほど前、城島氏と食事をともにしたことがある。その際は独自の打撃理論にうならされたが、当時とは経験値も状況も全く違う。成長を続ける「甲斐キャノン」が偉大なレジェンドの系譜を継ぎ、来季は17年ぶりの快挙を目指す。 (鎌田真一郎)

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