ソフトバンク千賀3億円の「責任感」育成視点でチーム内交流を要望

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆ソフトバンク契約更改交渉(23日)

 福岡ソフトバンクの千賀滉大投手(26)が23日、ヤフオクドーム内で契約交渉に臨み1億4000万円増の年俸3億円プラス出来高払いでサインした。4年連続の2桁勝利で来季10年目の年俸は育成での入団時から111倍。エースとして1億円超のアップに責任感を強め、チーム力の底上げへ1~3軍の交わりの強化を球団に求めた。かねて要望しているポスティングシステムを利用しての米メジャー挑戦の思いも改めて球団に伝えた。 (金額は推定)

■「責任感持って」

 契約を更改し、会見場に現れた千賀の表情は晴れやかだった。「最大の評価をしてもらった。来年もまた一年間、責任感を持って過ごさないといけない。本当に大きな数字に乗せてもらいました」。年俸3億円は育成ドラフト出身の選手では山口鉄也(巨人)の3億2000万円に迫る歴代2位。1億4000万円もの破格の増額に、責任の大きさも感じている。

 今季は12球団最多の180回1/3を投げ4年連続の2桁勝利をマーク。令和初のノーヒッターは最多奪三振のタイトルに加え、ベストナイン、ゴールデングラブ賞にも初めて輝いた。「去年の13勝と今年の13勝は全然違う」。規定投球回にわずかに届かなかった昨季から防御率も0・72改善して2・79。日本シリーズでは3年連続で開幕投手を務めいずれも頂点に立った。

 育成からはい上がったエースだからこそ、球団にはチーム内の“垣根”を低くするよう求めた。例えば春季キャンプでのB組(2軍)選手によるA組(1軍)のブルペン視察や、A、B組合同での一部練習メニューの実施、シーズン中の交流などだ。自身のファーム時代にも、故障からの復帰を期し数年間に及ぶリハビリを黙々と続けた斉藤和巳氏(本紙評論家)の姿が刺激になっていたという。

 物理的な制約は理解している。その上で「シーズン中、スイッチが入った(1軍)選手を見たり、集中しているキャンプ中に交われたりしたら全然違う」と力を込めた。より高いレベルを実感することで成長速度が変わるという自身の経験を踏まえた提案でもある。

 その発想は、今もなお高みを目指すからこそ出てくるものだ。一刻も早いメジャー挑戦に向け、一昨年から球団にポスティングシステムを利用した海外移籍を要望している。今回も「気持ちは変わっていない」と思いは伝えた。

 ただ、交渉の席で球団がどう反応したかについては「ノーコメントで」と3度繰り返した。海外フリーエージェント(FA)権の取得は順調でも2022年のシーズン中。12球団で唯一、同制度を利用してのメジャー移籍を容認していない球団の姿勢に大きな変化はないとはいえ、千賀の思いがぶれることはない。

■五輪出場に意欲

 来年はいよいよ東京五輪イヤーだ。「その舞台はなかなかチャンスがない。その時期に選手であることは貴重で奇跡。選ばれる選手でいられるように」。チームでも侍ジャパンでも大黒柱と期待される右腕は自国開催のスポーツの祭典でも存在感を示し、自らの夢を実現に近づける。 (鎌田真一郎)

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