背水の斎藤佑樹がすがった大先輩 ソフトバンク和田「立場は同じ」

西日本スポーツ

 福岡ソフトバンクの和田毅投手(38)が来年1月に長崎で行う自主トレーニングに、早大の後輩でもある日本ハムの斎藤佑樹投手(31)が参加することが24日、分かった。2010年のドラフト会議でソフトバンクを含む4球団が競合した右腕もプロ9年で通算15勝。現状打破を求める斎藤が関係者を通じて参加希望を伝え、先輩が快く応じた形だ。和田自身も後輩の存在から刺激を得ながら、来季の完全復活を目指す。

■調整法も伝授

 かわいい母校早大の後輩のために-。このオフ、和田が一肌脱ぐ。来年1月初旬から長崎市内で行う自身の自主トレーニングに、来季プロ10年目を迎える日本ハムの斎藤を迎え入れる。「後輩として気にはしていた」。周囲の期待に応えられず苦しむ斎藤への思いを明かした。

 斎藤は東京・早実高のエースとして06年の夏の甲子園で優勝。「ハンカチ王子」として注目を浴びて早大でも活躍し、10年のドラフト会議では4球団が競合した。ところがプロ入り後は目指した投球ができず苦しいシーズンが続いた。ここまで通算15勝。描いたイメージからほど遠い現状だ。

 現状を変えるには自分から動くしかない。斎藤がこのオフ、関係者を通じて自主トレへの参加を願い出て、和田も快く承諾した形だ。期間は1週間程度となる見込みだが「彼が進化していくために、何か本人にとってプラスになってくれればと思う」と願っている。

 斎藤について「プロ入り後は高校時代のような投球ができていないように見える。またそういう投球ができると思う。切磋琢磨(せっさたくま)したい」と話す和田。高い知名度を誇る右腕だけに、覚醒することが日本球界のためにもなると考えている。

 長崎では、これまで通りシーズンに備えて精力的に走り込むほか、例年より早まる開幕に備え調整ピッチも上げる方針だ。「(自分も斎藤も)同じ肩の故障もしたから」と負傷後の立ち上げ方や苦労も理解できるだけに、ケアや調整法なども話し合うつもりだ。

 先輩左腕は日米通算135勝とプロでの実績はかけ離れているが、置かれた状況は遠くない。「立場としても来年に懸ける思いは強いはず。最後のチャンスになるかもしれないというのは、自分も同じだから。結果を出すことでしか、残っていけない」と言い切った。

 自身は今季復帰して4勝を挙げたものの、ソフトバンク投手陣の若手の成長は著しい。競争はキャンプから横一線。確約されていない開幕ローテーション奪取に向けて挑む立場だ。一方、斎藤は2年連続で未勝利。ここ5年で2勝しかしていない。「後輩が頑張ることは自分にとっても刺激になるから」。早大師弟コンビが長崎から勝負のシーズンへ挑む。

 ◆和田毅(わだ・つよし)1981年2月21日生まれ。島根・浜田高で97年から2年続けて夏の甲子園に出場。98年は8強入りした。早大では2002年に法大の江川卓が持っていた東京六大学野球連盟奪三振記録443を更新し、通算476奪三振まで伸ばした。4年時はエースとして早大52年ぶりの春秋連覇達成。03年に自由獲得枠で福岡ダイエー(現ソフトバンク)に入団。

 ◆斎藤佑樹(さいとう・ゆうき)1988年6月6日生まれ。東京・早稲田実高で2006年に春、夏の甲子園に出場。夏は北海道・駒大苫小牧高との決勝で相手エースの田中将大(現ヤンキース)と投手戦を展開。引き分け再試合の末、早稲田実高に夏初優勝をもたらすなど活躍。汗を拭く姿から「ハンカチ王子」と呼ばれた。早大でも注目を集め、主将を務めた4年時は秋季リーグを制した後、明治神宮大会で早大に初優勝をもたらした。11年にドラフト1位で日本ハムに入団。

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