ソフトバンク柳田が受け入れた運命 7年契約満了で「フィニッシュ」

西日本スポーツ 山田 孝人

 九州のファンへでっかいクリスマスプレゼント-。福岡ソフトバンクの柳田悠岐外野手(31)が25日、ヤフオクドーム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、7年の超大型契約でサインした。来季が3年契約の3年目だったが、新たに結び直した。契約満了後の現役引退も示唆。米大リーグ挑戦への思いを封印して「生涯ホークス」を誓った。(金額は推定)

■左膝裏肉離れ影響

 ホークスのチームカラーでもある黄色に「H」のデザインが施されたネクタイをしっかりと締め、柳田は口を開いた。「今回、契約を結び直しました。7年の契約をしました。来年が(旧契約の)最終年だった。来年、海外フリーエージェント(FA)権を取れないという形だったんでこれも運命かなと思って決めました」。すっきりとした表情で話し、笑みも浮かんだ。

 「運命」の言葉が示すのは、これまで公言していた米大リーグ挑戦のこと。今回の長期契約は事実上、メジャーの夢を封印する形になる。今季は4月に負った左膝裏の肉離れの影響で出場は38試合にとどまった。そのため海外FA権の取得は順調でも2021年になり「いろんな人に相談して、考えすぎて疲れました」。

 決断への背中を押したのは、ホークスや九州への愛着だ。常に熱い声援を送ってくれる地元ファンはもちろんのこと、チームにも大きな感謝がある。「けがで来年のFAが取れなくなり、その時に球団からお話をいただいた。けがをした選手をなんでこんなに評価してくれるんやろと。感謝しかない。しっかりここで野球をしたい。また7年間ホークスのユニホームを着られる。そこが一番うれしい」。柳田らしい、飾らない言葉で気持ちを表現した。

■契約満了で「引退」

 日本選手で歴代最長タイの長期契約。来季からの4年は旧契約を引き継ぎ、出来高は翌年のベース年俸に組み込まれる減額のない年俸変動制だ。来季は現状維持の年俸5億7000万円プラス出来高でスタートするという。4年終了後に内容を見直し、残り3年の条件を決める。活躍を続ければ優に40億円を超えるとみられる破格の契約だ。

 他にも条件を見直さない、より安定した形の契約など、球団からは複数のプランを提示されていた。だが今回の内容を選んだのには理由があった。自身のモチベーションだ。23年オフの見直しの際は当然、4年間の成績が考慮される。「4年やって後の3年につながる。自分のモチベーションも下がることはない。これが一番いい野球人生を送れる」と一層の飛躍を誓う。

 次世代に「夢」も見せたかった。今季はファームで過ごす時間が多く、若手のことを考えることも多かった。だからこそ「今後もメジャーに行く人は多いと思う。けど日本にいてもこうした契約が結べる。そう、若い人に思ってもらえたらいいなと思う」と少し照れながら理由を明かした。その上で「(契約満了で)フィニッシュ(引退)。そこまで決まってます」とゴールも“設定”。出場を熱望する東京五輪が控える一歩目の来季を「スペシャルな1年にしたい」と宣言した。生涯ホークスを誓ったスーパースターは夢を与え続ける。 (山田孝人)

 ◆主な日本選手の長期契約 福岡ソフトバンクは2006年に松中と7年総額40億円という大型契約を結んだ。楽天の則本昂は今季開幕前に7年契約を締結。巨人の坂本勇は今年の契約更改の会見で昨オフに5年契約を結んだことを明かした。丸は昨オフに巨人にFA移籍した際、5年契約を結んだ。

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