千賀滉大は大野雄大のノーノー達成に「うらやましかった」珍理由【新春特別対談】

西日本スポーツ

 2020年の幕開けはノーノーコンビのノーノートークからだ。福岡ソフトバンクの千賀滉大(26)、中日の大野雄大(31)両投手はいずれもプロ入りが2011年。昨年は8日の差で令和1、2番目の無安打無得点試合を達成した。自主トレをともにしたことがある2人は互いの快挙をどんな思いで見ていたのか。東京五輪への思いも含め、NGなしのノーノー対談で大いに語り合った。(取材・構成=鎌田真一郎、全3回の第1回)

-普段話すことは。

 千賀 なかなか会わないですもんね。

 大野 交流戦の時くらいかな。あいさつに来てくれるので結構しゃべるよね。   

-昨年は9月にわずか8日の差でノーヒットノーランを達成した。写真を見ると喜び方が対照的だ。

 千賀 まず(達成した日が)近っ!と思ったけど、それが大野さんだから面白かった。そして、あのジャンプじゃないですか。一番うらやましかったのがあのジャンプ。僕は最後が三振だったこともあるので。

 大野 最後まではいはいという感じで、隙を見せないようにすかしていた。やってから喜ぼうと。でも最後にいい打球が飛んで、は!って。

 千賀 隙の見せ方えぐかったですね。大野さんは(9回2死から)カキンって打たれたから。

 大野 三振と外野フライは表情をつくれる。最後は三塁ライナーやったんで。うわー捕ってる。うわーって。

 千賀 (パネル写真を見ながら)これがライナーと三振の差ですね。

-それぞれの試合を改めて振り返って、調子はどうだったのか。

 千賀 良くなかったです。悪い時って思い切り腕を振らないと(球速が)出ないんだけど、この日もそうだった。いつもなら力んでいきがちなところ。でも、あえて軽く腕を振ろうというイメージで、スーッといったことが良かった。

-最終回は先頭から2者に連続で四球。ピンチを迎えたが記録の意識は。

 千賀 その時点のスコアが2-0で、僕自身は3連敗中だった。もちろん(安打が)ゼロというのは分かっていたけど、上位に回る打順で(無死一、二塁になって)ここでホームランを打たれたら笑えないなと。それだけを考えたことが結果的に大事にいけてうまくいった。自分でもこんなことができるんだと思った。

-大野投手は。

 大野 僕も体調は良くなかった。デーゲームは早起きなのであまり好きじゃない。しかもあの日は娘に早く起こされて、いつもより早くて。「眠たい」って言いながら球場入りした。

-それぞれ調子が悪い中でも偉業を成し遂げた。

 千賀 3連敗中だったのでどうにか勝ちたい気持ちだけでマウンドに上がっていた。技術面では、前の試合から少しつかみかけていた「間をいじる」というのがうまくいき始めた。バッターが嫌がるくらい、間に変化を加えたりしたのがこのころだった。

-それぞれ、試合後に連絡は取り合ったか。

 大野 僕は千賀が達成する瞬間をナゴヤドームのロッカールームで見ていた。携帯に送られてくる速報をパッと見たら「千賀投手がノーヒットノーラン中」みたいな。マジか!と思って、何台もあるテレビのうちの1台をホークス戦(の中継)に替えて、最後に三振で達成する瞬間まで見ていた。ホンマにすごいなと思って。でも、そこで連絡はしなかった。僕ごときがと思ったんで。

 千賀 僕は連絡させてもらいました。一緒に自主トレをさせてもらった仲なので。僕も移動中に(携帯電話を見ると)速報で大野さんが「継続中」と画面に出てて、近っ!と思った。試合が終わって、すぐ「おめでとうございます。僕がやってから近すぎますよ」と送りました。

-同一年で複数の投手がノーヒットノーランを達成したのは7年ぶり。しかもほぼ同じ時期だった。

 千賀 すぐできちゃうヤツ(記録)みたい。

 大野 申し訳ないなと…。僕が達成して1週間後くらいに、巨人で1年目の高橋(優貴)君がナゴヤドームで6回途中までノーヒットノーランしていた。その時に「やるなよ!」と思った。千賀の気持ちがよく分かりました。(つづく)

   ◇   ◇   ◇

 ▼千賀滉大のノーヒットノーラン=19年9月6日・ソフトバンク2-0ロッテ(ヤフオクドーム) 打者31人に133球を投げ12奪三振、4与四死球で達成。史上80人(91度)目、球団では76年ぶり2人目。毎回奪三振での達成は初、令和初、育成ドラフト出身選手でも初の快挙だった。

 ▼大野雄大のノーヒットノーラン=19年9月14日・中日3-0阪神(ナゴヤドーム) 打者29人に126球を投げ9奪三振、1与四球で達成。史上81人(92度)目。球団では6年ぶり12度目。捕手が途中で加藤から大野奨に代わっており、複数捕手で達成したのは史上6度目だった。

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