福大大濠の横地「自分たちの努力の証し」涙の3P 全国高校バスケ

西日本スポーツ 小畑 大悟

 かすむ視線の先でゴールネットが揺れた。と、同時に敗戦を告げる無情のブザーが鳴った。試合終了直前、福岡大大濠のエース横地聖真(3年)が、意地の3点シュートを決めた。「自分だけの力じゃない。自分たちの努力の証し。みんなで決めた3ポイント」。7点差の惜敗。両チームで健闘をたたえ合った。

 残り26・6秒で絶望的な10点差。タイムアウトを終えると、横地は泣いていた。諦めていたからではない。チームメートが自分に託してくれたからだった。「最後は自分がいきたいと思ったし、みんなが『おまえがいけ』と言ってくれた」。ベンチ裏に陣取る応援団や保護者の姿にこらえきれなかった。

 「涙を流してもやるしかない」。大会前にも泣いていた。3週間前、周囲とかみ合わず、練習でも主力組を外された。各年代の日本代表でも活躍したエースのプライドは傷ついた。ふてくされ、「もういいや」とも思った。それでも3年生最後の大会が迫り、片峯聡太監督に涙ながらに頭を下げた。「もっとコートで暴れたい」。最大のライバルとの決勝までけん引した。

 決勝の大舞台では9得点と満足いくプレーはできなかった。「うまくボールをもらえず、シュートにいってもブロックされた。それでもみんなが自分を頼ってボールを集めてくれた。2位だけど、胸を張って帰りたい」。そんなエースを片峯監督は「勇気を持って攻めていった」とたたえた。

 全九州春季選手権では38点差で大敗した福岡第一に7点差まで迫った。片峯監督は「(3年生は)1年の時はわれ関せず、2年の時はわがまま。3年でこの大会が近づき、ようやく戦う個性派集団に変貌してくれた」と成長に目を細めた。史上初の決勝での福岡決戦。涙とともに新たな歴史が刻まれた。 (小畑大悟)

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